Race 2
WorldSBK 2025
Round 10

ビエルゲがアラゴンで2戦連続トップ10も、Honda HRCはさらなる飛躍を目指す

es MotorLand Aragón

2025年スーパーバイク世界選手権(WSBK)第10戦アラゴン大会の決勝が開催されました。Honda HRCファクトリーチームは、チャビ・ビエルゲが日曜の2レースでいずれもトップ10フィニッシュを果たし、代役のトミー・ブライドウェルは、両レースとも18位でチェッカーを受けました。ビエルゲにとっては堅実な結果となりましたが、本人もHonda HRCもさらなる上位進出を狙っています。

ビエルゲがアラゴンで2戦連続トップ10も、Honda HRCはさらなる飛躍を目指す

短いウォームアップ走行で最終的な微調整を行った後、2人のライダーはスーパーポールレースに臨みました。グリッド12番手からスタートしたビエルゲは、まずまずの滑り出しを見せてポジションを1つ上げ、トップ10圏内に迫る走りを展開しました。レース終盤の数周にかけてペースを上げ、7周目にバッサーニをオーバーテイク。このスペイン人ライダーとイタリア人ライダーによるバトルは残り3周にわたって続きましたが、地元ライダーのビエルゲが接戦を制し、10位でフィニッシュしました。

今回が初走行となるこのサーキットで経験を積み重ねているブライドウェルは、10周のスプリントレース序盤を19番手で周回しました。レース前半は、前方のライダーに0.5秒以内の差で食らいつきながら集中力を切らさず走行を続けました。この後、1つポジションを上げ、18位でスプリントレースを終えました。

週末最後のレースは、雨の予報があったものの、午後早い時間帯にドライコンディションで開催されました。13番グリッドからスタートしたビエルゲは、混戦の中で存在感を示そうと積極的にプッシュしました。レース前半は、ポジションをキープして走行。終盤にかけて徐々に順位を上げ、トップ10入りを果たして6ポイントを獲得しました。ブライドウェルは22番グリッドからスタートし、序盤に1つポジションを上げた後、レース1よりもやや速いペースでの走行を試みました。最終レースではより速いラップタイムを記録することができたブライドウェルは、レース中盤、リナルディのすぐ後方、コンマ数秒差の位置を走行していました。11周目にリナルディがピットインしたことで、ブライドウェルはレース終盤を単独で走行。そこからさらに順位を上げて再び18位でフィニッシュしました。

この週末、スペインでさらにチャンピオンシップポイントを加算したビエルゲは、現在129ポイントでランキング8位に位置しています。一方、欠場中のレクオーナは90ポイントで14位につけています。Honda HRCチームは既に、10月10日から12日にかけてポルトガルのエストリル・サーキットで開催される第11戦に目を向けています。翌週の10月17日から19日には、スペインのヘレス・サーキットで最終戦となる第12戦が開催されます。


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Xavi Vierge
Xavi Vierge 97
Honda HRC
正直なところ、この週末の結果にはがっかりしています。事前テストではとても調子が良く、マシンの競争力もあり、ペースも良かったのですが、現地入りしてから加速面に課題があることに気づきました。昨日、チームと協力してセットアップを変更し、少しは良くなったと感じました。また、加速面での向上を目指して電子制御にも手を加えましたが、残念ながら求めていた改善にはつながりませんでした。両レースとも自分のペース自体は悪くなかったのですが、前に出るのが本当に難しかったです。自分より遅いペースのライダーとバトルしていた際、追い越してもまた抜き返されるという展開が続き、なかなか前に進めませんでした。そんなフラストレーションのたまる日曜ではありましたが、チームは全力を尽くしてくれましたし、私自身もベストは尽くしました。結果的にチームとして良い仕事はできたと思っているので、後悔はありません。残る2戦に向けてしっかり準備を進めていくだけです。次の2つのサーキットは今回よりも私たちに合っているはずです。シーズンを最高の形で締めくくれるよう、ベストを尽くします。

Tommy Bridewell
Tommy Bridewell 46
Honda HRC
公式ファクトリーチーム、Honda HRCの一員としてWSBKに参戦できたことは、本当に素晴らしい経験でした。とても光栄なことですし、前にも言った通り、この週末はバイクについて学び、理解することが目的でした。レースごとにフィーリングもラップタイムも向上し、大きな一歩を踏み出すことができました。まだフィーリングやフィードバックに関して苦戦する部分もありましたが、全体としてはミスを避けつつ、バイクの様々なパーツについて貴重なデータを収集できました。その一端を担えたことをとても誇りに思います。私の役割は情報を集めることにあり、週末のレース全行程を走ることで、その役割を最大限に果たせると感じました。3レース分の有意義なフィードバックが得られ、これは欧州と日本両方のエンジニアにとって非常に重要なものになります。今週末に得られたポジティブな要素を活かしつつ、今後もバイクの改良を重ね、さらに前進していきます。


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