モスト・サーキットは、一周4.212km。バラエティに富んだ21のコーナーが連続するテクニカルサーキットです。コロナ禍の中で過去2年は開催日程が大幅に変わりました。その中で新たな開催地となったモスト・サーキットは、一躍、知名度が上がりました。WSBKを運営統括するドルナ・スポーツとモスト・サーキットは、2021年から25年までの5年間、スーパーバイク世界選手権開催の契約をかわしています。
今季、5戦を終えて総合6位につけるイケル・レクオーナ(Team HRC)は、同サーキットを走るのは初。スーパーポール(予選)では12番手、決勝では8位でフィニッシュしました。
レクオーナは、前戦イギリス大会では、右腕の“腕上がり”に苦しみましたが、3レースともにポイントを獲得しました。今大会はイギリス大会から中1週間のインターバルを経ての大会となり、腕上がりの状態はやや回復しました。完ぺきな状態ではありませんが、レクオーナはシングルフィニッシュの8位でチェッカーを受けました。
金曜日のフリー走行では、ドライコンディションの中で着実にタイムを短縮しましたが、FP2ではセッション開始早々に大きな転倒を喫しタイムを短縮できず総合11番手でした。2日目午前中のFP3はウエットコンディションとなり総合11番手のまま午後のスーパーポール(予選)を迎えます。雨は上がり、ドライコンディションで行われたSPでは大接戦の中で12番手と苦戦。そして、時折り、小雨がぱらつく難しいコンディションとなった決勝では、予選12番手から8位までポジションを上げる熱い走りを見せました。
チームメートで5戦を終えて総合10位のチャビ・ビエルゲ(Team HRC)は、初めて走るサーキット攻略にやや苦戦しましたが、予選13番手から15位でフィニッシュしました。
開幕前にビエルゲは、「モスト・サーキットは難しいレイアウト」とコメント。加えて、オープニングラップに他者と接触してシケインをショートカットするなど、13番グリッドから20番手まで大きくポジションを落とす厳しい序盤となりました。しかし、粘り強い走りで15位でフィニッシュ。貴重な1ポイントを獲得しました。
今季はシーズン開幕前、そして第4戦エミリア=ロマーニャ大会でもケガをしています。そのためテストになかなか参加できないなど厳しい状況となったことも初サーキット攻略を難しくしました。
両選手ともに、レース1では、自身が期待した結果ではありませんでしたが、日曜日のSPレースとレース2ではさらに上位を目指します。