ビエルゲは前日のレース1で、タイヤの空気圧に問題が発生し、最後尾からのスタートとなりましたが、13台を抜いて12位までポジションを上げることに成功しました。レクオーナは、この日行われたレース2でペースを取り戻し、17番グリッドから10位でチェッカーを受けました。もちろん、チームと両選手にとって目指していた結果ではありませんが、全力で挑んだ姿勢は、チームとライダーのファイティング・スピリットを証明するものでした。
先に行われた10周のスーパーポール(SP)レースで、ビエルゲは13番グリッドからオープニングラップに10番手につけると、リズムある走りを続けポジションをキープしました。しかし、6周目にコースアウトを喫し、大きくポジションを落とします。それからビエルゲは必死の追い上げを見せますが、思うようにペースが上がらず19位でゴールしました。
また17番グリッドからスタートしたレクオーナは、第1コーナーで一つポジションを上げて16番手で通過。その後、ポジションを上げながらフィリップ・エッテル(ドゥカティ)、ドミニク・エガーター(ヤマハ)と12位争いのグループを形成し、最終ラップにエガーターを抜いて13位でゴールしました。
午後2時にスタートが切られたレース2は、猛暑のためライダーの体調などを考慮。19周のレースを15周に短縮して行われました。前日のレース1は35℃、路面温度58℃でしたが、この日は、気温が37℃まで上昇し、路面温度は59℃を記録しました。その厳しい条件の中で、13番グリッドのビエルゲはオープニングラップに11番手に浮上します。それからもビエルゲは1分48秒台のタイムをベストに1分49秒台で走行し11番手をキープしますが、13周目に12番手に後退。最終ラップにはほかのライダーと接触し、14番手へとポジションを落としてチェッカーを受けました。
一方、17番グリッドのレクオーナは、オープニングラップこそ大混戦の中で17番手でしたが、2周目以降は1分48秒台から49秒台で周回を重ね、混戦の最中14番手まで浮上します。そして、12周目には、エガーター(ヤマハ)、レミー・ガードナー(ヤマハ)、そしてチームメートのビエルゲをかわし、10番手に浮上してチェッカーを受けました。
2023年シーズンはこれで7戦を消化し、残り5戦となりました。7戦を終えて、ビエルゲは98ポイント獲得して総合10位、レクオーナは72ポイントで総合13位につけています。Team HRCは、7月28日から30日に、モスト・サーキットで開催される次戦チェコ大会に向けて準備を進めます。