レクオーナ9位、ビエルゲ13位。ともに初めて経験するサーキットでポイントを獲得する
第7戦フランス大会が、9月9日(金)~9月11日(日)の3日間、フランスのマニ=クールで開催され、10日の土曜日は、スーパーポール(予選)と決勝レース1が行われました。
シルキュイ・ド・ヌヴェール・マニ=クール(以下、マニクール)は、パリから約250km南にあり、過去にはF1とMotoGPの舞台になったサーキットです。スーパーバイク世界選手権は、2003年に初めて開催され、以来、フランス大会の舞台として定着。今年で20年目を迎えます。過去2年はコロナ禍の中で大幅にカレンダーが変更になりましたが、その中でフランス大会は、2020年は10月、21年と今年は9月の開催と、これまでと同じ時期に開催されてきました。
マニクールは、1周が4.411km。高速コーナーとロングストレートを、ヘアピンとシケインでつなぐ独特なレイアウトになっています。この数年、マニクールは不安定な天候が多く、今大会も金曜日のフリー走行はFP1&FP2ともにウエットという不安定なコンディションでしたが、FP3、スーパーポール(SP)、決勝レース1が行われた土曜日は、ドライコンディションで行われました。
今大会は7月下旬に開催されたチェコ大会から約1カ月半のインターバル。チェコ大会の翌週、鈴鹿8時間耐久ロードレースに出場、初出場で初優勝を達成したイケル・レクオーナ(Team HRC)は、「鈴鹿は初めての耐久レースでしたがすばらしい経験でした。その後、カタロニアのテストに挑み、耐久マシンからの乗り換えに重点を置きながら順調も調整ができました」とシーズン後半戦のスタートとなるマニクールに向けて準備を整えました。
初日のフリー走行は、初めて経験するコースと不安定な天候という厳しい条件の中で11番手。ドライコンディションになった2日目3回目のフリー走行でも11番手をキープすると、その後に行われたスーパーポール(SP)ではトップから0.768秒差までタイムを縮めることに成功しましたが、全体的にタイムが上がったことでポジションは13番手へと後退しました。
迎えた決勝は、ドライコンディションで走れた時間が2日間で1時間にも満たないという厳しい状態の中で大健闘を見せます。レクオーナは、周回を重ねるごとに徐々にリズムをつかみ、トップグループと同タイムで周回を重ねることに成功します。そして、レース中盤には6位までポジションを上げることに成功しますが、後半はタイヤの消耗でペースが上がらず9位でフィニッシュしました。
約1か月半の夏休みで「しっかり充電できた」というチームメートのチャビ・ビエルゲ(Team HRC)も、レクオーナ同様、初めてのコースと不安定な天候という厳しい条件の中で初日8番手とまずまずのスタートを切りますが、ドライコンディションになったFP3では17番手にダウンしました。そしてスーパーポール(SP)ではトップから1.156秒差の14番手までポジションを上げて、レクオーナの一つ後ろのグリッドからスタートすることになりました。
ビエルゲもフロントにソフトを選択、レース中盤には8位までポジションを上げる好走を見せますが、後半はペースをキープできず13位という結果でした。
レクオーナ、ビエルゲの2人は、初めて経験するサーキット、そして初日が不安定な天候という厳しい条件の中で、決勝レース1ではともにポイントを獲得。日曜日のSPレースと決勝レース2では、さらなるポジションアップに期待をつなぎました。