レクオーナ8位、ケガから復帰のビエルゲは13位でフィニッシュ。両選手がポイントを獲得
第5戦イギリス・ドニントン大会が、7月15日から7月17日までの3日間、イングランド中部ノッティンガム近郊にあるドニントンパークで開催されます。ドニントンパークは、一周4.023km。シケインとヘアピン、中高速コーナーが連続するバリエーション豊かなサーキットで、パッシングポイントも多く、毎年厳しい戦いが繰り広げられます。
2020年はコロナ禍の中で開催が中止になりましたが、昨年は大会がカレンダーに復活。2年連続開催となった今年は天候にも恵まれ、大勢のファンが会場にかけつけました。
スーパーバイク世界選手権(SBK)は1998年にスタートしました。ドニントンパークは第一回大会が開催されたサーキットです。これまで28回が開催され、今年で29回目を迎えます。SBKが最も盛んな国の一つであるイギリスでは、ドニントンパークだけでなく、これまでブランズハッチやシルバーストーンでも開催されてきましたが、ドニントンパークが最も長い歴史を誇ります。
前戦エミリア=ロマーニャ大会から1カ月のインターバルを経て開催された今大会では、スーパーポール(SP)で7番手につけたイケル・レクオーナ(Team HRC)が8位でフィニッシュしました。
今年からスーパーバイク世界選手権に参戦したレクオーナは、ドニントンパークを走るのは初めてとなります。チームは、その1カ月間のインターバルを利用してドニントンパークで1日間のテストを行い、その他にもイタリア・ミサノで2日間のテストを実施。さらに鈴鹿8時間耐久ロードレースに参加するレクオーナは、鈴鹿サーキットで行われたテストに参加するなど、多忙な日程をこなし、今大会を迎えました。
わずか1日のテストでしたが、それが「大きな助けになった」と語るレクオーナ。しかし、テストを行ったときと天候と路面コンディションが異なり、さらに、レース後半は右腕の腕上がりのために苦戦しました。
レース序盤は、好スタートからトップグループに加わり、4位になったスコット・レディング(BMW)、3位になったアレックス・ローズ(カワサキ)などホーム大会を迎えた選手たちとバトルを繰り広げましたが、最終的には、トップから約17秒差の8位でチェッカーを受けました。
チームメートのチャビ・ビエルゲは、前戦エミリア=ロマーニャ大会の決勝で転倒し、右手を負傷しました。ビエルゲはバルセロナの病院で手術を受け、この1カ月のインターバルで治療とリハビリに努め、今大会の復帰を果たしました。
しかし、ドニントパークは、ハイスピードでの切り返しとハードブレーキングが必要なポイントが多く、完全ではない体調では厳しい走りを強いられます。「ビエルゲは思ったよりも右手の状態はよかった」と喜びますが、予選16番手、6列目からの決勝レースでは、思うように追い上げることができず13位でした。粘り強い走りでポイントを獲得しましたが、日曜日のSPレース、レース2ではさらに上位を目指します。