ミサノ・サーキットは、2011年ロードレース世界選手権(WGP)第17戦マレーシアGPで、不慮の事故で亡くなったマルコ・シモンチェリ選手の栄誉を讃え、12年にミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリに名称が変更されました。同サーキットでは昨年、コロナ禍中でWGPが2連戦で開催されました。
ミサノ・サーキットは、07年に大幅なコース改修を行い、それまでの左周りを右回りに変更し、右コーナー6、左コーナー10の一周4.226kmのサーキットへと生まれ変わりました。最長となるストレートは510mと比較的短く、バリエーション豊かなコーナーが連続するリズム感あふれるサーキットとなっています。ミサノがWSBのカレンダーに加わったのは1991年。以来、WSBのカレンダーに定着し今年で28回目(92年、2013年、2020年は開催されず)を迎えます。
この時期のミサノは、暑い日が続き、ライダーにもタイヤにも厳しい戦いとなります。金曜日のフリー走行は青空が広がる絶好のコンディションとなり最高気温は28℃。土曜日も好天となり29℃まで気温は上昇しました。
スーパーバイク世界選手権にTeam HRCが復帰して今年は2年目のシーズン。アルバロ・バウティスタとレオン・ハスラムの両選手、そしてCBR1000RR-R FIREBLADE SPにとっても、ミサノに挑むのは初めてとなります。
2年ぶりに開催されるミサノの戦いに気合を入れるバウティスタは、初日のフリー走行で7番手とまずまずのスタートを切り、土曜日の午前中に行われたスーパーポール(予選)では9番手。迎えた決勝では、オープニングラップに8番手につけるとトム・サイクス(BMW)、アクセル・バッサーニ(ドゥカティ)と6位争いのグループを形成します。終盤はグループのトップに浮上、前を走るアレックス・ローズ(カワサキ)に1.2秒差に迫る好走を見せ、今季ベストリザルトでフィニッシュしました。
チームメートのハスラムは初日のフリー走行で10番手。この日の午前中に行われたスーパーポール(予選)では12番手でした。迎えた決勝では、オープニングラップ15番手とやや出遅れ、それからも電気系のトラブルで思うようにペースを上げられず、野左根航汰(ヤマハ)を追撃する形で14位でフィニッシュしました。
13日には、SPレースとレース2が行われます。