午前中には最終となる3回目のフリープラクティスが行われ、両ライダーはスーパーポールに向けてCBR1000RR-Rのセットアップを調整する機会を得ました。レクオーナはFP3で非常に建設的な走りを見せ、金曜日のベストタイムから1秒も縮めて、1’39.254という素晴らしいタイムでセッションを3位で終えました。ビエルゲもこの最終プラクティスでペースを上げ、今週末初めて1分40秒の壁を突破し、1’39.924のベストタイムで11位となりました。
レクオーナは続くスーパーポールで、開始直後に1’38.591をマークし、上位5位に食い込みました。このタイムがセッション中のベストとなり、レース1のグリッドで5番手を確保しました。チームメイトのビエルゲは、この15分のセッションでまず短時間コースインした後、ピットインしてタイヤを交換しました。その後、セッション終盤に1’38.677のベストタイムを記録、全体で7位となり、レース1はグリッド3列目からスタートすることになりました。これにより、Team HRCは2024年シーズンで最も強力なスーパーポールセッションを達成し、チームの着実な進歩を示す結果となりました。
今週末最初のレースは現地時間午後2時に、晴天の下ドライコンディションで行われました。グリッド5番手からスタートしたレクオーナは、スタート直後に8位まで後退しましたが、すぐに巻き返しを図り、1周目には5位、続いて4位まで順位を上げ、表彰台も視野に入れる展開となりました。アレックス・ローズに抜かれたものの、レクオーナはこの英国人選手に食らいつきました。転倒しそうになるのを持ちこたえる場面も何度かあり、わずかにペースを落としたものの、ライバルとの差を1秒以内に保ちました。最終的にライバルに追いつくことはできませんでしたが、レース終盤のペースを慎重に管理し、今年3度目のトップ5フィニッシュを確保しました。
一方で、ビエルゲは最終的にレース1をグリッド10番手からスタートすることになりました。これは、スーパーポールで他のライダーの走行を妨害したとして3位置のグリッド降格をレースディレクションによって課されたためです。しかし、このペナルティもビエルゲを阻むことはなく、序盤で2つポジションを上げ、2周目には8位に浮上しました。前方のライダーたちと同様のペースで安定した走りを見せたこのスペイン人ライダーは、レースの大半を7位で走行しました。レース後半では、6位のマイケル・ファンデル・マークを追い抜こうと努力するも、7位でのフィニッシュとなりました。それでもこの結果は、Team HRCライダーにとって堅実なポイント獲得となりました。
ヘレスでのスーパーバイク世界選手権(WSBK) 最終戦にワイルドカード参戦したTeam HRCのテストライダー長島哲太は、複数のレギュラー参戦ライダーを抑え、15位で1ポイントを獲得する堅実な結果を残しました。