雨のレースでシングルフィニッシュ。難しいレースでまずまずのスタートを切る
2023年シーズンの開幕戦第1戦オーストラリア大会は、2月25日、フィリップアイランドサーキットでスーパーポール(以下SP)と決勝レース1を行い、雨のレースでイケル・レクオーナ(Team HRC)が6位、チャビ・ビエルゲ(Team HRC)が7位でフィニッシュ。厳しいコンディションでのシーズン幕開けとなりましたが、ともにシングルフィニッシュを果たしました。
フィリップアイランドは、1990年に初めてスーパーバイク世界選手権が行われ、以来、開幕戦の舞台として定着しました。コロナ禍の中で21年は開催中止となりましたが、昨年は、2年ぶりに最終戦として開催され、今年は再び開幕戦の舞台となり、32回目を迎えました。
1回目と2回目のフリー走行が行われた金曜日は、青空が広がる快晴となり、最高気温は32℃まで上昇しました。開幕戦にふさわしい天候と熱気の中で、これまで順調にセットアップを進めてきたレクオーナは、FP1で3番手と好調なスタートを切りました。FP2ではロングランを実施、セッション9番手タイムも初日は1回目のベストタイムで総合3番手。そして迎えた2日目の3回目のフリー走行では、断続的に小雨が降る難しいコンディションの中で1分29秒764というすばらしいタイムをマーク。3回のフリー走行を総合首位で終えました。
午後に行われたスーパーポールは、トップから1秒差に13台の接戦になりました。フリー走行をトップで終えたレクオーナは、予選でも上位が期待されましたが、フリー走行のベストタイムを更新できず、トップから0.857秒差の11番グリッドから決勝に挑むことになりました
決勝レースは、直前に行われたスーパースポーツ世界選手権が雨のために多重クラッシュが発生して赤旗中断。10周に短縮される波乱のレースとなり、スーパーバイク世界選手権も、フルウエットの中でスタートが切られました。
厳しいコンディションの中で11番グリッドからスタートを切ったレクオーナは、オープニングラップに12番手と一つポジションを落としましたが、2周目に10番手に浮上すると周回を重ねる毎に着実にポジションを上げました。
そして混戦を抜け出すと5周目には7番手に浮上、約3秒先を走るアクセル・バッサーニ(ドゥカティ)を追撃しました。11周目はスコット・レディング(BMW)に先行を許し、8番手へとポジションを落としますが、15周目は先行するアレックス・ローズ(カワサキ)が転倒したことで再び7番手へ。終盤に入った18周目には、レディングをかわし6番手へ。その後、レディングの追撃を抑えきって、22周のレースで6位でチェッカーを受けました。
フリー走行を終えた時点では、表彰台獲得も期待されたレクオーナですが、SBKで初めて経験するフルウエットの決勝レースで6位と好走。日曜日に10周で行われるSPレースと決勝レース2に大きな期待をつなぎました。
チームメートのビエルゲは、フリー走行では着実にタイムを更新しましたが14番手とやや苦戦。大接戦となったスーパーポールでは17番手と厳しいグリッドからスタートになりましたが、決勝では着実にポジションを上げて、レクオーナに続き7位でチェッカーを受けました。
昨年、最終戦の舞台となったオーストラリア大会のレース1では、”フラッグ・トゥ・フラッグ”という難しいレースを経験していることで、フルウエットという難しいコンディションの中でも落ち着いた走りを見せました。その中でビエルゲは、オープニングラップに13番手に浮上。その後、レース前半は思うようにポジションは上げられませんでしたが、終盤に掛けて着実にポジションを上げることに成功。ダニーロ・ペトルッチ(ドゥカティ)に続き8番手でチェッカーを受けましたが、最終ラップにペトルッチがビエルゲと接触し1ポジションダウンのペナルティーを受けたことで、ビエルゲが7番手となりました。
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