前日、惜しくも2位となったRepsol Honda Teamエースのトニー・ボウは、この日も激しいトップ争いを繰り広げました。一進一退、1点を争う厳しい攻防の末、見事な勝利を手中にし、開幕の2戦をよいイメージで締めくくりました。ガブリエル・マルセリは5位。こちらも、悪くない結果となりました。
この日も、会場はとても暑く、ライダーはもちろん、すべての参加者が体力の限界を試されることになりました。ボウとマルセリ、2人のRepsol Honda Teamのライダーは、2人とも前日の失敗を踏まえ、この日の成績を改善し、両者とも1つずつ順位を上げることができました。大きなステップアップでした。
この日のボウは、前日と一転、落ち着いた走りが戻っていました。それは結果にも現れました。スコアを見れば、それがはっきり分かります。1ラップ目、ボウは12セクションをわずか減点3でまとめてきました。前日にあった致命的な失点は、この日は完全に一掃されていました。2ラップ目、ボウは第2セクションで痛恨の減点5を喫してしまいましたが、ライバルにも同じようなミスが出て、勝負は大接戦のまま、最終的には前日の勝者ハイメ・ブストにわずか1点差で勝利をおさめたのでした。この日は、ボウの安定性とその実力が、前日には致命的となった減点5を帳消しとして、勝利をつかみ取らせました。
マルセリもまた、大接戦でした。ほとんど同じ減点数のライダーが何人か、そんなライバルと、2ラップを通じてずっと戦いを続けることになりました。マルセリは前日の失敗を教訓として1ラップ目を6位で終え、さらに2ラップ目に改善を加え、そして前日の大失敗だったタイムペナルティーなしでゴールすることができました。マルセリは2ラップ目には4位のスコアをマークしましたが、総合では5位となって1日を終えました。確実な改善と進化をみせたマルセリにとって、悪くない結果です。
次なるTrialGPは1週間後、6月18日と19日の両日、アンドラのサンジュリア・デロリアで開催されます。