フランスGPの会場となったカオールは南フランスの小都市。自然の景観を生かして、人工的に岩を配置したセクション設定となっています。そしてまた、今回もまた灼熱の戦いとなりました。
ボウは試合序盤から、優れた技術ですばらしいライディングを披露、終始試合をリードして、1ラップ目の減点はわずか6点。特にボウの実力は第3セクション、第11セクションで如実となりました。ライバルはこの二つのセクションでことごとく5点。たいしてボウはそのどちらも1点で走り抜けたのでした。
2ラップ目の第3セクションでは減点5点を喫しましたが、それ以後は最終12セクションまで9セクション連続でクリーンをたたき出し続けて、1ラップ目と同じく6点で2ラップ目を終了。2位には倍以上の差をつけて、ボウらしい圧勝スタイルを取り戻しました。
ボウの今回の勝利は今シーズン6勝目。世界選手権獲得はもう目前に具体化しています。この勝利でボウの選手権ポイントは154ポイントとなり、ランキング2位のライダーを36ポイント引き離しています。
ガブリエル・マルセリも、今大会では注目に値しました。1ラップ目は6位。しかし上位とは僅差で、巻き返しに期待が持てる展開でした。2ラップ目、マルセリは1ラップ目の失敗をほとんど修正して、ぐいぐいとスコアを好転させていきました。2ラップ目は3位となったマルセリですが、1ラップ目と2ラップ目の総合ではわずか1点差で4位となりました。この結果で、マルセリはランキング6位に浮上、トータルポイントは85ポイントとなりました。
TrialGP世界選手権は次のイタリアGPで最終戦を迎えます。ボウが大会初日に16回目のタイトルを獲得するのはほぼ確実。そしてマルセリは、総合ランキング5位獲得に向けて、戦いに挑みます。