Day 1
TrialGP 2022
Round 3

トニー・ボウ、ドイツで大勝利、ランキングリードを広げる

de Neunkirchen

Repsol Honda Teamの絶対王者トニー・ボウは、ノインキルヒェンで開催されたトライアルGPドイツ大会、その初日に、見事な勝利をおさめました。チームメートのガブリエル・マルセリは8位となっています。

トニー・ボウ、ドイツで大勝利、ランキングリードを広げる

世界選手権トライアルGPは2022年第3戦をドイツで迎えました。ドイツでのトライアルGPはこの6年間、開催されていませんでした。久々にドイツに戻ってきたトライアルGPです。会場のノインキルヒィンはこれまでになかった新しい会場で、設営されていたセクションはトリッキーでハイレベル、ライダーを苦しめるものになっていました。人工的に配置された岩も難度が高いものでしたが、斜度のきつい森の中のセクションも、今回の勝負のハイライトの一つでした。特に第11セクションは、結局最後まで、誰も抜け出すことができませんでした。たいへんな難関だったことがわかります。

トニー・ボウは、この新しく難度の高い会場で、圧倒的勝利をおさめました。さすがのボウも第11セクションには苦労させられ、ふたつの5点をマークしてしまいましたが、それでも全体的には最初から最後までトップを守り、その実力を遺憾なく発揮して勝利へ突き進みました。ボウの減点は29点、2位が39点ですから、圧勝といっていいでしょう。それにもまして今回の収穫は、ランキングポイントで、さらに大きなリードを築いたことでした。優勝して20ポイントを新たに獲得したボウは、タイトル争いのライバルに18ポイント差。シーズン序盤から中盤にかけてのこの時期にこの点差は、見事というしかありません。

ボウのチームメート、Repsol Honda Teamのルーキー、マルセリにとって、ドイツの初日はあまりいい日とはなりませんでした。マルセリは過去に負った左足のケガの回復途中に感染症を患ってしまい、その影響もあって、1ラップ目には慎重すぎるライディングとなってしまったようです。マルセリはこの日8位でゴールして、シリーズランキングは7位となっています。

トライアルGPドイツ大会は、翌日日曜日にも、同じノインキルヒェンで開催です。最初のライダーのスタートは午前9時となっています。


Toni Bou
Toni Bou 1
Repsol Honda Team
今日はスタート直後から、よいフィーリングで乗ることができました。とても楽しいトライアルで、そしてうれしい結果がついてきました。マシンも完ぺきにセットアップしてもらって、すばらしい仕事をしてくれました。厳しい壁のセクションがうまく走れなかったのは事実です。本来なら、あのセクションも走破できるはずだったと思うのですが、明日に向けて、ライディングの修正を試みて、またトライをしようと思っています。ともあれ、今日はいい勝利を得ることができました。今日、我々が獲得したランキングポイントは、チャンピオンシップを戦う上で非常に重要なものとなりました。今のトライアルGPはすべてにおいて厳しくタイトな戦いが強いられています。実際のところ、これまでランキング2位で私を追いつめていたアダム・ラガは、この日6位となってランキング2位から脱落してしまいました。私たちもしっかり好成績を維持してライバルに先んじる結果を残せるようにしなければいけません

Gabriel Marcelli
Gabriel Marcelli 38
Repsol Honda Team
この2週間、マシンに乗るトレーニングから遠ざかっていました。ケガによりドイツGPをあきらめなければいけない可能性もあったので、ここにいること自体がまずうれしいリザルトだったと思います。出場して、チャンピオンシップのポイントを獲得すること、それが今できる最善の策だと考えたのです。実際に走ってみれば、もっとうまくできたと思えるところはありました。数日前は状況が悪かったので、それを考えると悪くないのかもしれませんが、期待した結果よりよくなかったのは事実です。私はもっとうまくやれる。それはまちがいないことなので、明日はもっと積極的にライディングに取り組みます

Takahisa Fujinami
Takahisa Fujinami
Repsol Honda Team
今日のトニー・ボウは、これぞまさしくトニー・ボウという走りで、彼の強さが完ぺきに結果に現れました。加えてライバルが1ラップ目から少なくないミスをしていたので、序盤にしてリードを築くことができました。理想的な展開だったと思います。2ラップ目には1ラップ目のミスをうまく修正して、さらによい走りができていたと思います。すでにトライアルGPはシーズンの中盤を迎えていますが、この時点でライバルのハイメ・ブスト選手に18ポイント、アダム・ラガ選手に21ポイントの差を築いています。とにかく今日のボウは、とてもすばらしかったと思います。

マルセリについては、2週間マシンに乗れず、病院通いを強いられていました。なので1ラップ目は、不安が大きかったようです。こんな状況ですから、実力を100%出し切るのは難しかったと思いますが、マルセリは病院ではなくトライアルフィールドで戦い、8位を得ることができました。彼の治療にあたってくれた医療チームと、私たちの理学療法士のオリオールには、我々の大事なライダーを助けてくれたことに感謝しています


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