今回カオールでのトライアルGPは、第2戦のシャレードに続いて今シーズン2回目の1日制の大会。競技数でいえば今回が6戦目ということになります。用意されたセクションは人工的なものが多く、一部のセクションはインドアトライアルのそれによく似ていました。多くのセクションは平らな敷地に岩を持ち込み設定されていました。
しかし、どんな状況でも王者は圧倒的です。ボウは序盤こそ細かい減点でトップ争いを演出したのですが、やがてライバルの失敗を尻目にクリーンを連発、2ラップを通じての減点は、スタート直後の3点のみという、すばらしいスコアをマークして勝利しました。2ラップ目は、全く減点のないオールクリーンです。前回ボウを苦しめたアダム・ラガ(TRRS)の減点は、ボウに10点差。このように小さな減点による神経戦では、大差といっていいでしょう。ランキングはもちろんトップですが、そのリードを11点に広げています。残るトライアルGPは3戦となりました。
藤波貴久は、1ラップ目に大苦戦をしました。ミスが多く、お世辞にもよいスタートとはいえませんでしたが、2ラップ目に猛烈な追い上げをみせました。第1セクションでこそ5点となりましたが、その後は5点がひとつもなく2ラップ目を終え、4位と同点のスコアでゴールしました。現在の規則では同点の場合にはレースタイムの少ない方が上位となるため、33秒遅くゴールした藤波は5位となりました。藤波のランキングは4位にやや接近し、5位にわずかに迫られていますが、引き続き5位を守っています。
トライアルGPの次の舞台はスペインのポブラドゥラ・デ・ラス・レゲラス。9月11・12日の2日間にわたっての開催となります。