Trial
TrialGP 2021
Round 4

トニー・ボウが快勝でポイントリードを広げ、藤波は追い上げの5位

fr Cahors

1週間前、アンドラで不本意な苦戦をしてしまったRepsol Honda Teamのトニー・ボウですが、フランスのカオールで開催された第4戦。今シーズン2回目のフランスでの大会は、ボウの独擅場でした。見事な勝利を決めて、チャンピオンシップのリードをさらに広げることになりました。チームメートの藤波貴久は5位となりました。

トニー・ボウが快勝でポイントリードを広げ、藤波は追い上げの5位

今回カオールでのトライアルGPは、第2戦のシャレードに続いて今シーズン2回目の1日制の大会。競技数でいえば今回が6戦目ということになります。用意されたセクションは人工的なものが多く、一部のセクションはインドアトライアルのそれによく似ていました。多くのセクションは平らな敷地に岩を持ち込み設定されていました。

しかし、どんな状況でも王者は圧倒的です。ボウは序盤こそ細かい減点でトップ争いを演出したのですが、やがてライバルの失敗を尻目にクリーンを連発、2ラップを通じての減点は、スタート直後の3点のみという、すばらしいスコアをマークして勝利しました。2ラップ目は、全く減点のないオールクリーンです。前回ボウを苦しめたアダム・ラガ(TRRS)の減点は、ボウに10点差。このように小さな減点による神経戦では、大差といっていいでしょう。ランキングはもちろんトップですが、そのリードを11点に広げています。残るトライアルGPは3戦となりました。

藤波貴久は、1ラップ目に大苦戦をしました。ミスが多く、お世辞にもよいスタートとはいえませんでしたが、2ラップ目に猛烈な追い上げをみせました。第1セクションでこそ5点となりましたが、その後は5点がひとつもなく2ラップ目を終え、4位と同点のスコアでゴールしました。現在の規則では同点の場合にはレースタイムの少ない方が上位となるため、33秒遅くゴールした藤波は5位となりました。藤波のランキングは4位にやや接近し、5位にわずかに迫られていますが、引き続き5位を守っています。

トライアルGPの次の舞台はスペインのポブラドゥラ・デ・ラス・レゲラス。9月11・12日の2日間にわたっての開催となります。


Toni Bou
Toni Bou 1
Repsol Honda Team
この週末の戦いに、本当に満足です。失敗が許されない神経戦になると予想していましたが、その通りの戦いでした。最も攻略が難しかったのは第1セクションでした。ここを他のライダーとは違うラインでトライして、非常にうまく走ることができました。それが自信にもつながり、以後の展開にもよいアクションとなりました。こういった判断をしたことにとても満足していますし、その決断を支えてくれたチームに感謝です。アンドラで発生した問題は、チームが昼夜なく仕事をして解消してくれたので、今回は完ぺきな体制で戦うことができました。今回の勝利は、チームのみんな、誰にとってもすばらしい勝利です。よいバイクをセットアップすること、それがまず重要なのです

Takahisa Fujinami
Takahisa Fujinami 7
Repsol Honda Team
1ラップ目はかなりひどい状況でした。マシンにも問題がありましたが、メカニックが修復してくれて、2ラップ目にはよい状態に戻りました。セクションを走るほどに気分も高揚して、自分を取り戻すことができました。1ラップ目終盤は最下位争いでしたが、そこからポジションを取り戻し、4位とタイ、30秒遅れの5位となるところまで帰ってこれました。大事なのは、2ラップ目に取り戻せたということです。今日を、そしてこの1週間を、すばらしい仕事で支えてくれたチームに感謝です

Miquel Cirera
Miquel Cirera
Repsol Honda Team
ボウは決してあきらめることなく、常に一生懸命です。それが彼の勝利を支えています。チームのみんなも、アンドラ以来抱えてしまっていた問題の解決に向けて、一生懸命働きました。ライバルがどんどんと攻め寄ってきて、その差はわずかです。勝利を続けることは簡単ではありません。チームのみんな、ボウを支えてくれたすべての人に、感謝です。藤波はますます力をつけています。1ラップ目はかなり後れをとっていましたが、2ラップ目に見事に取り戻すことができました。終盤はすばらしい走りでした。おめでとうございます。カオールの大会は、すばらしいトライアルになりました。次の仕事場は、ポブラドゥラです



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