日本GPは、3年間の空白期間を経て、ようやく4年ぶりに開催となりました。数々の伝説的名勝負の舞台となってきたモビリティリゾートもてぎの特設会場は、金曜日の大雨の影響ですべてのライダーが悪戦苦闘となりました。Repsol Honda Teamの2人のライダーも1ラップ目は多くの減点を強いられましたが、最後に戦いを制したのは、やはり現役チャンピオンのボウでした。
しかし戦いは簡単なものではありませんでした。1ラップ目、ボウは目下の最大のライバル、ハイメ・ブスト(ガスガス)に3点差をつけられ、さらにアダム・ラガ(TRRS)にも順位を譲って3位となっていました。ラガとは同点ながら、なんとしてもここで勝利したいボウとしては好ましくないスタートです。
2ラップ目、ボウは勝負に出ました。その勝負はリスクを伴うもので、賭けといっていいものでした。それが功を奏し、2ラップ目は第3セクションで5点を取った以外、ほとんどすべてのセクションをクリーンしていきます。最後のセクションでもこの勝負は続いていました。最終セクション、持ち時間がぎりぎりのところを、ボウは果敢に挑戦、見事1点で抜け出て勝利したのでした。
ボウのチームメート、マルセリにとってもこの日は前向きなものでした。1ラップ目のマルセリはミスをいくつかおかし4位に後退していました。逆転はなりませんでしたが、2ラップ目にスコアを削ってきたマルセリは、堂々と3位争いを展開した結果、4位となったのです。
日本でのトライアルGP、その1日目の戦いを終えて、Repsol Honda Teamのメンバーはそれぞれ善戦しています。ボウはランキングトップを獲得、マルセリは2ポイント差でランキング3位を守っています。
次なる戦いは翌日の日曜日。モビリティリゾートもてぎでの2日目となります。