Race
X-Trial 2022
Round 4

16回目のタイトル目前! トニー・ボウが圧倒したバルセロナの夜

es Barcelona

レプソルHondaチームの絶対的王者トニー・ボウ(Repsol Honda Team)は、トライアルの聖地でもあり本人にとってもチームにとっても地元中の地元、バルセロナのXトライアルで再び勝利をおさめました。これでボウは2022年Xトライアル4連勝達成です。前回2位に入ったガブリエル・マルセリ(Repsol Honda Team)は、惜しくも決勝進出ならずの7位となりました。

16回目のタイトル目前!  トニー・ボウが圧倒したバルセロナの夜

今回で45回目となるバルセロナのインドアトライアル。Xトライアル最大のスタジアムであるパラウ・サン・ジョルディには、トニー・ボウの華麗なライディングをこの目で見たいという4800人の観客がつめかけました。そして、その期待は全く裏切られることがありませんでした。

バルセロナはモンテッサの生まれ故郷、他にも多くのトライアルメーカーがバルセロナ近郊に拠点を置いていることから、ここはトライアル聖地とされています。そしてボウにとっては、生まれ故郷近くの地元中の地元の大会となります。ボウのバルセロナでの勝利は今回で15回目。わずか5カ月前、同じこの会場で勝利し、15回目のインドア世界タイトルを獲得したのは、まだ記憶に新しいところです。

一方、マルセリは、前回2位となった代償としてマドリッドで負った傷に悩まされ、7位で終わることとなりました。

8人が出走したラウンド1は、最初のトライとなるにもかかわらず、セクション難度が高く、ライダーは高度なテクニックを要求されることになりました。ボウは減点8点でこのラウンドのベストスコアをマークしました。一方のマルセリは減点23点で、わずか1点差でラウンド2への進出権を逃すことになりました。

ラウンド2もまた、ベストスコアをマークしたのはボウでした。トップスコアで決勝進出を果たしたボウは、ファイナルでアダム・ラガ(TRRS)とマテオ・グラタローラ(ベータ)、2人のライバルを相手に善戦。ラガに4点差、グラタローラにはダブルスコアをつけて、バルセロナでのにぎやかな夜を締めくくったのでした。

バルセロナでの一夜を終えて、Xトライアル4連勝を飾ったボウは、選手権でも大きなリードを築きました。合計獲得ポイント87点、2位のラガには30点のアドバンテージをとっています。

今回は7位に終わったマルセリでしたが、ランキングでは一つ上がって、5位になっています。

この後、Xトライアル世界選手権は半年間のお休みに入り、次なる戦いは10月8日のアンドラになります。アンドラは、ボウが16回目のインドア世界タイトルを獲得する可能性のある、最初のチャンスとなります。最終戦は10月21日のマルセイユとなります。


Toni Bou
Toni Bou 1
Repsol Honda Team
とてもすばらしい夜になりました。今日はいくつかのセクションですばらしいライディングを披露できました。しかしファイナルの第3セクションで大きなミスをしてしまいました。バルセロナでの大会ということで、たぶん少し緊張していたのだと思います。不幸中の幸いだったのは、次のセクションがとても難しく、ここをうまく走ることで勝利を呼び寄せられると確信していたので、しっかりと対応しようと気持ちを切り替えられたことです。結果として勝利をつかむことができました。これで今シーズン4戦4勝、ボーナスポイントも1回逃しただけで、ほぼパーフェクト。とてもすばらしいシーズンを送れています。ライバルのラガはすばらしい状態を維持していて、勝利することは常に簡単ではありませんが、タイトルへの道筋を確実に進めているのは大満足です。これでインドアはいったんお休みですが、半年後のアンドラも楽しみです。

Gabriel Marcelli
Gabriel Marcelli 38
Repsol Honda Team
マドリッドでクラッシュした影響は間違いなくあります。その上で私自身の問題となる大きなミスがいくつかありました。神経質になっていたのかもしれません。メンタルコントロールは、私の課題となっています。体調的にもメンタル的にも、次のラウンドは今回よりもはるかに良くなると確信しています。今回、100%のコンディションではありませんでしたが、それでもセミファイナル進出は見えていたと思います。しかし結果は結果、それがトライアル、なのでしょう。

Takahisa Fujinami
Takahisa Fujinami
Repsol Honda Team
ガブリーは、問題を抱えているのが明らかでしたから、このトライアルで苦しむのはわかっていました。しかし彼には十分な戦闘力がありますから、ラウンドを戦い進んで行けると思っていましたし、ラウンド2進出もあとわずかでしたので、残念な結果ではありました。しかし彼は今回のミスからまた多くのことを学び、その成果を次回大会で発揮できる確信もあります。ガブリーのポテンシャルは高く、もっともっとうまく戦い抜けるはずだと思っています。今後の予定としては、まずスペイン選手権への参戦となりますが、その前に、まずはケガをしっかり治さなければいけません。トニーはやはりトニーです。ラウンド1での勝利に慢心せず、次のラウンドを念頭に置いてさまざまなトライをしていました。それがラウンド2、そしてファイナルでの勝利につながりました。これが、トニーを他のライダーとは別格にしているのだと思います。今回のトニーは新しいエンジンにどう対応できるかという課題がありましたが、結果を見れば、問題がなかったのは明らかです。この週末に向けて、熱心に仕事をしてくれたチームのみんな、特にマルセリの故障を癒やすべく尽力してくれた医療チームには感謝です。

Results X-Trial Barcelona 2022

Pos.

Rider

Num

Nation

L1

L2

L3

Team

Constructor

Points

1

Toni Bou

1

SPA

8

9

12

Repsol Honda Team

Montesa

12

2

Adam Raga

68

SPA

8

12

16

TRRS Factory Team

TRRS

16

3

Matteo Grattarola

88

ITA

12

13

24

Beta Factory Racing

Beta

24

4

Jaime Busto

69

SPA

13

16

Vertigo Factory Team

Vertigo

16

5

Benoit Bincaz

73

FRA

20

20

Gas Gas Factory Team

Gas Gas

20

6

Sondre Haga

99

NOR

21

21

Beta Factory Racing

Beta

21

7

Gabriel Marcelli

38

SPA

23

Repsol Honda Team

Montesa

23

8

Toby Martyn

212

GBR

25

TRRS Factory Team

TRRS

25


Riders Standings

Pos.

Rider

Num

Nation

Team

Constructor

Points

1

Toni Bou

1

SPA

Repsol Honda Team

Montesa

87

2

Adam Raga

68

SPA

TRRS Factory Team

TRRS

57

3

Matteo Grattarola

88

ITA

Beta Factory Racing

Beta

39

4

Jaime Busto

69

SPA

Vertigo Factory Team

Vertigo

31

5

Gabriel Marcelli

38

SPA

Repsol Honda Team

Montesa

18

6

Toby Martyn

212

GBR

TRRS Factory Team

TRRS

18

7

Benoit Bincaz

73

FRA

Gas Gas Factory Team

Gas Gas

16

8

Sondre Haga

99

NOR

Beta Factory Racing

Beta

13

9

Miquel Gelabert

56

SPA

Gas Gas Factory Team

Gas Gas

4

10

Téo Colairo

13

FRA

Beta

Beta

1



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