Modulo CIVIC TYPE R-GTがポールポジション、ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8が2位表彰台を獲得
11月2日(土)、3日(日)にモビリティリゾートもてぎ(栃木県)で2024年度SUPER GTシリーズ第8戦「MOTEGI GT 300km RACE」が開催され、GT500クラスに5台のCIVIC TYPE R-GT、GT300クラスに1台のNSX GT3が出走しました。本来の予定ではこのレースがシリーズ最終戦で、全車サクセスウエイト(SW)を下ろして戦うレースとなるはずでした。しかし、シリーズ第5戦が台風のため12月に延期され事実上のシリーズ最終戦となったため、今回のもてぎでは全車SW半減措置がとられました。
モビリティリゾートもてぎは週末に天候の悪化が予想されており、その予報通り公式予選が行われる土曜日は朝から雨模様となりました。9時から公式練習が始まり各車コースインしましたが、降雨が続いて難しいコンディションでした。さらに雨脚が強まったためセッションは赤旗中断が繰り返され、10時35分の段階で打ち切られました。
午後の公式予選もヘビーウエットコンディションで行われました。全車出走した予選Q1セッションでベストタイムを記録したのは、公式練習でもトップタイムを記録した64号車 Modulo CIVIC TYPE R-GTの大草りきでした。マシンを引き継いだ伊沢拓也もQ2セッションでタイムをまとめ、伊沢にとっては2021年第3戦鈴鹿以来、大草にとっては初めてのポールポジションを決めました。予選2番手には、Q2セッションで松下信治がトップタイムを記録した8号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下)が続き、CIVIC TYPE R-GTがフロントローを独占しました。
決勝日は一転して朝から晴天となり気温22℃、路面温度31℃というコンディションで、13時7分に決勝レースのスタートが切られました。
ポールポジションからスタートした64号車(伊沢)は、6周目から始まったフルコースイエロー(FCY)が解除された直後、後方から加速してきた8号車(松下)にオーバーテイクされて後退しました。8号車(松下)はトップに立ったものの、8周目の途中で再び導入されたFCYが10周目の途中で解除された際、加速が鈍って64号車(伊沢)、36号車 au TOM'S GR Supra(坪井翔)に先行を許し、3番手に順位を落とします。
再びトップを奪還した64号車(伊沢)でしたが、思うようにペースが上げられず、11周目に36号車にオーバーテイクされると、18周目には後方から追い上げてきた38号車 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明)にも抜かれて3番手となり、21周目には8号車(松下)にも先行を許しました。
レース距離の1/3が経過した21周目に入ると、各車ドライバー交代のピットストップを実施します。ピット作業が終わった段階でトップは36号車、2番手が38号車、3番手が8号車(野尻)と続き、その後ろには6番グリッドからスタートした16号車 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16(佐藤蓮)が浮上してきました。一方で、一時トップを走っていた64号車(大草)は、さらに順位を落としていきました。
3番手を走る8号車(野尻)は着実にラップを刻み、前を走る38号車との間隔を縮めていきます。20周近くもテール・トゥ・ノーズの争いを続け、53周目にオーバーテイクを決めて2番手へ順位を上げました。しかし、その時点でトップの36号車との間隔は大きく開いていました。
レース終盤に激しい追い上げをみせたのは、16号車(佐藤蓮)でした。38号車の後ろにつけてデッドヒートを繰り広げましたが、順位を入れ変えるには至らずチェッカーフラッグが振り下ろされました。8号車(野尻/松下)がCIVIC TYPE R-GT勢最上位の2位でレースを終え、表彰台に立ちました。4位には16号車(大津弘樹/佐藤)、6位に100号車 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)、10位に64号車(伊沢/大草)が入賞し、それぞれ選手権ポイントを獲得しました。
その結果、ドライバーズランキングトップの36号車(坪井/山下健太)が74ポイントまで得点を伸ばし、18点差で100号車が2番手につけました。シリーズ最終戦の舞台となる鈴鹿では、この2チームに加えて38号車(石浦/大湯)、37号車Deloitte TOM'S GR Supra(笹原右京/ジュリアーノ・アレジ)の4チームが、シリーズチャンピオンを争います。
GT500 決勝リザルト
Pos. | Num. | Machine | Driver | Time/Gap |
---|---|---|---|---|
1 | 36 | au TOM'S GR Supra | 坪井 翔/山下 健太 | 1:53'50.242 |
2 | 8 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 | 野尻 智紀/松下 信治 | +20.513 |
3 | 38 | KeePer CERUMO GR Supra | 石浦 宏明/大湯 都史樹 | +27.554 |
4 | 16 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 | 大津 弘樹/佐藤 蓮 | +27.690 |
5 | 39 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 関口 雄飛/中山 雄一 | +33.429 |
6 | 100 | STANLEY CIVIC TYPE R-GT | 山本 尚貴/牧野 任祐 | +36.618 |
10 | 64 | Modulo CIVIC TYPE R-GT | 伊沢 拓也/大草 りき | +59.079 |
14 | 17 | Astemo CIVIC TYPE R-GT | 塚越 広大/太田 格之進 | +11 Laps |
GT300 決勝リザルト
Pos. | Num. | Machine | Driver | Time/Gap |
---|---|---|---|---|
1 | 88 | VENTENY Lamborghini GT3 | 小暮 卓史/元嶋 佑弥 | 1:55'28.374 |
2 | 65 | LEON PYRAMID AMG | 蒲生 尚弥/篠原 拓朗 | +1 Lap |
3 | 18 | UPGARAGE NSX GT3 | 小林 崇志/小出 峻 | +1 Lap |
4 | 87 | METALIVE S Lamborghini GT3 | 松浦 孝亮/坂口 夏月 | +1 Lap |
5 | 7 | Studie BMW M4 | 荒 聖治/N.クルッテン | +1 Lap |
6 | 777 | D'station Vantage GT3 | 藤井 誠暢/C.ファグ | +1 Lap |
GT500 ポイントランキング
Pos. | Num. | Driver | Machine | Pts |
---|---|---|---|---|
1 | 36 | 坪井 翔/山下 健太 | au TOM'S GR Supra | 74 |
2 | 100 | 山本 尚貴/牧野 任祐 | STANLEY CIVIC TYPE R-GT | 56 |
3 | 38 | 石浦 宏明/大湯 都史樹 | KeePer CERUMO GR Supra | 52 |
4 | 37 | 笹原 右京/G.アレジ | Deloitte TOM'S GR Supra | 51 |
5 | 3 | 高星 明誠/三宅 淳詞 | Niterra MOTUL Z | 50 |
6 | 39 | 関口 雄飛/中山 雄一 | DENSO KOBELCO SARD GR Supra | 45 |
7 | 8 | 野尻 智紀/松下 信治 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8 | 43 |
11 | 16 | 大津 弘樹/佐藤 蓮 | ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16 | 29 |
12 | 17 | 塚越 広大/太田 格之進 | Astemo CIVIC TYPE R-GT | 26 |
13 | 64 | 伊沢 拓也/大草 りき | Modulo CIVIC TYPE R-GT | 11 |
GT300 ポイントランキング
Pos. | Num. | Driver | Machine | Pts |
---|---|---|---|---|
1 | 65 | 蒲生 尚弥/篠原 拓朗 | LEON PYRAMID AMG | 84 |
2 | 88 | 小暮 卓史/元嶋 佑弥 | VENTENY Lamborghini GT3 | 73 |
3 | 2 | 堤 優威/平良 響 | muta Racing GR86 GT | 64 |
4 | 777 | 藤井 誠暢/C.ファグ | D'station Vantage GT3 | 54 |
5 | 7 | 荒 聖治/N.クルッテン | Studie BMW M4 | 43 |
6 | 56 | 佐々木 大樹/J.P.デ・オリベイラ | リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R | 32 |
15 | 18 | 小林 崇志/小出 峻 | UPGARAGE NSX GT3 | 16 |