Race
SUPER GT 2023
Round 5

GT500は#16 ARTA MUGEN NSX-GTが、GT300は#18 UPGARAGE NSX GT3がそれぞれ優勝を果たす

jp Suzuka Circuit

8月26日(土)~27日(日)、鈴鹿サーキット(三重県)で2023年度SUPER GTシリーズ第5戦が開催され、GT500クラスに5台の2023年型NSX-GT、GT300クラスに2台のNSX GT3が出走しました。決勝は、標準の300kmの1.5倍にあたる450kmの長距離レースとして開催されました。これにともない、決勝レース中に2回の給油ピットストップが義務づけられました。

GT500は#16 ARTA MUGEN NSX-GTが、GT300は#18 UPGARAGE NSX GT3がそれぞれ優勝を果たす

100号車 STANLEY NSX-GTで出走予定だった牧野任祐は、前週出場した全日本スーパーフォーミュラ選手権のレースでアクシデントに巻き込まれ、身体は無事だったものの1週間の走行禁止診断を受けたため、公式予選が行われる土曜日いっぱいは走行を控え、チームメートの山本尚貴のみが予選を走行するという変則的な態勢で週末に臨みました。

晴天のもとで行われた公式予選の結果、出走したNSX-GT全車がQ1セッションを突破してQ2セッションに進出。そのQ2では16号車 ARTA MUGEN NSX-GT 福住仁嶺/大津弘樹がポールポジションを獲得、3番手に17号車 Astemo NSX-GT 塚越広大/松下信治、4番手に64号車 Modulo NSX-GT 伊沢拓也/太田格之進、7番手に8号車 ARTA MUGEN NSX-GT 野尻智紀/大湯都史樹、8番手に100号車 STANLEY NSX-GT 山本/牧野がつけました。100号車 STANLEY NSX-GTは、牧野が走行しなかったため、Q2セッションではノータイムでした。

翌27日(日)の決勝レースは快晴の空のもとで始まりました。ポールポジションからスタートした16号車 ARTA MUGEN NSX-GT(大津)は、タイヤが温まりきらないオープニングラップこそ2番手の23号車MOTUL AUTECH Zに差を詰められましたが、2周目以降は引き離して徐々にギャップを広げることに成功。そして、11周目にフルコースイエロー(FCY)が宣言される直前に早めのピットインを行って給油を済ませました。

一方、1回目のピットインを遅らせていた17号車 Astemo NSX-GT(松下)は、18周目にトップに立ちましたが、結果的にこの作戦は裏目に出てしまい、27周目にピットインを済ませた後、翌28周目には8番手まで順位を落としてしまいました。

この段階でトップに立った16号車 ARTA MUGEN NSX-GT(大津)は、44周目に2回目のピットストップを行ってドライバーを福住に交代し、給油およびタイヤ交換も実施。マシンを引き継いだ福住は安定したラップタイムを刻み、そのまま後続を振り切って77周を走りきり、優勝のチェッカーフラッグを受けました。NSX-GTにとっては今季GT500での初勝利。そして、鈴鹿サーキットのレースとしては、2018年シリーズ第3戦以来の優勝でした。

なお、2位でフィニッシュした車両がレース後の車検で失格となったため、最終順位は4位に17号車 Astemo NSX-GT(塚越/松下)、7位に100号車 STANLEY NSX-GT(山本/牧野)、8位に64号車 Modulo NSX-GT(伊沢/太田)が入賞し、それぞれシリーズポイントを獲得。そして、福住/大津はドライバーズランキングでNSX-GT勢トップとなるランキング3位に浮上しました。

また、GT300クラスでは18号車 UPGARAGE NSX GT3 小林崇志/小出峻が開幕戦に続き、今季2度目の優勝を果たしました。シリーズ第6戦は9月16日(土)~17日(日)、宮城県スポーツランドSUGOで開催される予定です。


Masahiro Saiki
Masahiro Saiki
鈴鹿では勝てそうで勝てない状況が続いていましたが、ようやく勝つことができ、また今季1勝目を挙げることができて、正直なところホッとしています。ようやく実力が結果につながったと感じます。
昨日の予選では全車がQ2へ進出できたので、優勝はもちろんのこと、5台全車でシリーズポイントをとって、ランキング上位にいるライバル陣営のポイント獲得を阻止することを目標に戦いました。
8号車はアクシデントもあって無得点に終わりましたが、目標通りの結果を残すことができました。シリーズ後半に向けて、さらに上位を追い込むようなかたちでレースをしたいと思います。変わらぬ応援をよろしくお願いします

Nirei Fukuzumi
Nirei Fukuzumi 16
ARTA
今回は、チームみんなでいいマシンに仕上げることができ、昨日の予選もトップで、ポールポジションからスタートができたことが大きな勝利につながったと思います。大津選手のすばらしい走りとチームワークのおかげで、僕が引き継いで乗ったときには後続に対して約15秒のギャップがあったので、落ち着いて走ることができました。
大津選手には「初優勝おめでとうございます」と言いたいですし、しばらくぶりの優勝で自分自身もとてもうれしいです。シーズン折り返しのレースで優勝できてランキングも上がりましたが、本来僕らが持っているポテンシャルはそういうレベルにあったと思います。
次戦以降はサクセスウエイトが重くはなりますが、チャンピオンを獲得できる可能性も十分にあると思います。ここからチームのみんなと這い上がります

Hiroki Otsu
Hiroki Otsu 16
ARTA
SUPER GTには2018年のGT300クラスから参戦していますが、これまで勝つことができずにいました。今年はチームを移籍して、今回ようやく優勝することができてとてもうれしいです。
今日は硬めのタイヤでスタートしたため、スタート直後は「ウォームアップが悪いだろうな」と予測していました。1周目をなんとか押さえきったら、2周目以降はタイヤに熱が入って、2番手の23号車に対してギャップをどんどん広げていくことができました。
FCYに合わせていいタイミングでピットに入れたのですが、給油する際に予定した量が入らなかったので燃費走行する必要がありました。それでも十分なギャップがあったので、その貯金を切り崩しながら走って福住選手に交代しました。自分がやるべきことはできたのかなと思っています

Takashi Kobayashi
Takashi Kobayashi 18
UPGARAGE NSX GT3
予選は調子がよかったのに、マシントラブルが発生してQ2に出走できず、16番手からのスタートになってしまったので、昨日は結構落ち込んでいました。しかし、チームががんばって決勝に向けてリカバリーしてくれたと思います。
作戦的にもFCYではいいタイミングでピットインできましたし、今日はチームが完ぺきな仕事をしてくれたので本当に感謝しています。レースに向けては、走り始める前からいいペースで走れる自信はありました。ただ、20周目くらいにタイヤに異常を感じたので、予定を早めて小出選手に交代しました。その後は小出選手がタイヤをしっかり保たせて最後まで運んでくれたので、最高の結果につなげることができました

Syun Koide
Syun Koide 18
UPGARAGE NSX GT3
一言で言うと、しんどかったです。昨日の予選ではマシントラブルで走れずに後方からのスタートになりました。それでも特別な根拠はなかったのですが、自分ではなんとなく(優勝した)開幕戦のようなレースができるんじゃないかと感じていました。
スタートを担当した小林選手はいいペースで走って、順位も上げて帰ってきてくれました。そこからロングステイントになり、タイヤを保たせつつ走っていたのですが、FCYが出る直前のちょうどいいタイミングでピットインできて、順位をトップまで上げることができました。自分としてはタイヤをしっかり持たせてチェッカーまで運ぶという仕事を完遂することができて、ホッとしています

GT500決勝リザルト

Pos. Num. Machine Driver Time/Gap
1

16

ARTA MUGEN NSX-GT

福住 仁嶺/大津 弘樹

2:32'27.491

2

39

DENSO KOBELCO SARD GR Supra

関口 雄飛/中山 雄一

+24.372

3

14

ENEOS X PRIME GR Supra

大嶋 和也/山下 健太

+26.200

4

17

Astemo NSX-GT

塚越 広大/松下 信治

+26.825

5

1

MARELLI IMPUL Z

平峰 一貴/B.バゲット

+29.758

6

38

ZENT CERUMO GR Supra

立川 祐路/石浦 宏明

+40.231

7

100

STANLEY NSX-GT

山本 尚貴/牧野 任祐

+42.979

8

64

Modulo NSX-GT

伊沢 拓也/太田 格之進

+53.659

14

8

ARTA MUGEN NSX-GT

野尻 智紀/大湯 都史樹

+8Laps


GT300決勝リザルト

Pos. Num. Machine Driver Time/Gap
1 18 UPGARAGE NSX GT3 小林 崇志/小出 峻 2:33'56.380
2 87 Bamboo Airways ランボルギーニ GT3 松浦 孝亮/坂口 夏月 +1.008
3 61 SUBARU BRZ R&D SPORT 井口 卓人/山内 英輝 +2.730
4 88 JLOC ランボルギーニ GT3
小暮 卓史/元嶋 佑弥 +3.780
5 4 グッドスマイル 初音ミク AMG 谷口 信輝/片岡 龍也 +7.504
6 31 apr LC500h GT 嵯峨 宏紀/小高 一斗/根本 悠生 +14.985
9 27 Yogibo NSX GT3 岩澤 優吾/伊東 黎明 +1Lap

GT500 ポイントランキング

Pos. Num. Driver Machine Pts
1 3 千代 勝正/高星 明誠 Niterra MOTUL Z 49
2 36 坪井 翔/宮田 莉朋 au TOM'S GR Supra 45
3 16 福住 仁嶺/大津 弘樹 ARTA MUGEN NSX-GT 37
4 14 大嶋和也/山下健太 ENEOS X PRIME GR Supra 32
5 100 山本 尚貴/牧野 任祐 STANLEY NSX-GT 31
6 17 塚越 広大/松下 信治 Astemo NSX-GT 29
11 64 伊沢 拓也/太田 格之進 Modulo NSX-GT 19
13 8 野尻 智紀/大湯 都史樹 ARTA MUGEN NSX-GT 11

GT300 ポイントランキング

Pos.

Num.

Driver

Machine

Pts

1

18

小林 崇志/小出 峻

UPGARAGE NSX GT3

40

2

7

荒 聖治

Studie BMW M4

40

3

56

J.P.デ・オリベイラ/名取 鉄平

リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R

38

4

7

柳田 真孝

Studie BMW M4

35

5

2

堤 優威/平良 響

muta Racing GR86 GT

34

6

52

吉田 広樹/川合 孝汰

埼玉トヨペットGB GR Supra GT

30

16

27

岩澤 優吾/伊東 黎明

Yogibo NSX GT3

10


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