太田2連勝でチームタイトル獲得。引退の山本は連続入賞を飾る
11月10日(日)、鈴鹿サーキットで全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第9戦が開催されました。
Honda/M-TECエンジンユーザーとしては、#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、 #6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 三宅淳詞(ThreeBond Racing)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#50 木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、#53 Juju(TGM Grand Prix)、#55 大津弘樹(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、#65 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の6チーム計10名が参戦。前回の富士大会同様に2レース制のフォーマットが採用され、土曜日に第8戦の公式予選および決勝、日曜日に第9戦の公式予選および決勝が開催されました。また、シリーズ最終戦となる第9戦には、第23回JAF鈴鹿グランプリのタイトルがかかります。
日曜日は天候悪化が予想されていましたが朝から曇り空となり、9時15分からドライコンディションで公式予選が始まりました。Q1Aセッションでは#64 山本がベストタイムを記録、以下#5 牧野、#15 岩佐が続いてQ2へ進出。Q1Bセッションでは#6 太田、#16 野尻、#65 佐藤がQ2へ進出しました。
Q2セッションでは、#36 坪井翔(トヨタ)が#5 牧野より2点多く獲得すれば、その時点でシリーズチャンピオンが決定する状況でした。しかし、#16 野尻がポールポジションを獲得し、2番手に前日の勝者である#6 太田が食い込んで、Honda/M-TECユーザーがフロントローを独占。#36 坪井を予選3番手に退けて獲得ポイントを1点にとどめたことで、ギリギリのところでシリーズチャンピオン決定を決勝レースへ持ち越しました。4番手に#65 佐藤、9番手に#64 山本、10番手にシリーズチャンピオンを争う#5 牧野、11番手に#15 岩佐がつけました。
シリーズ第9戦JAFグランプリ決勝レースは14時40分、気温20℃、路面温度25℃というコンディションの中でフォーメーションラップが始まりました。
スタート合図の瞬間、抜群のダッシュを決めたのはフロントロー2番手につけた#6 太田でした。ポールポジションからスタートした#16 野尻をかわして、トップで第1コーナーに進入します。その後方では4番手スタートの#65 佐藤が#8 福住仁嶺(トヨタ)にオーバーテイクされ5番手に後退。9番手スタートの#64 山本は2台を抜いて7番手に上がりました。
2番手の#16 野尻はペースが上がらず、2周目の第1コーナーで#36 坪井に、シケインで#8 福住にかわされ4番手に下がると、6周目には#65 佐藤にも先行されポジションを落としてしまいます。
10周目を迎え、多くのドライバーがピットインする中、トップを走る#6 太田は12周目までピットインを遅らせます。ピット作業を終えた太田は前の周にタイヤ交換を終えていた#36 坪井の前でコースに戻りトップをキープ。しかし、すでにタイヤが温まっていた坪井の猛追を受け、スプーンカーブでテール・トゥ・ノーズまで接近されます。それでも太田はなんとか抑え込み、タイヤが温まるとペースを上げて坪井を突き放しました。
それ以降、#6 太田は周回ごとに#36 坪井とのギャップを築いて危なげなく走りきり、第8戦に続いてトップでチェッカーフラッグを受けました。序盤にペースが落ちていた#16 野尻は巻き返して4位入賞、6位にはSFでの最終レースを走りきった#64 山本が続きました。
最終戦までシリーズチャンピオンを争った#5 牧野はレースペースに苦しみ、最終ラップで#15 岩佐のオーバーテイクを許して8位でフィニッシュ。レース中のファステストラップはルーキーの#50 木村が記録しました。
この決勝レースの結果、#36 坪井がシリーズチャンピオンとなり、ドライバー総合ランキングでは#16 野尻が2位に浮上、#5 牧野は3位で2024年シーズンを終えました。4位には#6 太田が入り、牧野と合わせてシーズン4勝を挙げたDOCOMO TEAM DANDELION RACINGがチームタイトルを獲得しました。