岩佐が2位フィニッシュで今季3回目の表彰台
10月12日(土)、富士スピードウェイで全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第6戦が開催されました。
#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、 #6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 三宅淳詞(ThreeBond Racing)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#50 木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、#53 Juju(TGM Grand Prix)、#55 大津弘樹(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、#65 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)ら、6チーム計10人のHonda/M-TECエンジンユーザーが参戦しました。今回は土曜日に第6戦の公式予選および決勝、日曜日に第7戦の公式予選および決勝と、1大会で2レースが開催されました。
朝から快晴となり、気温19℃、路面温度25℃と前日のフリー走行より温度が下がった環境で、10分間の公式予選Q1A組セッションが9時から始まりました。#5 牧野がベストタイムを記録。#65 佐藤、#15 岩佐、#55 大津が続き、Honda/M-TECユーザーが上位を占めてQ2へ進出しました。また、9時15分から行われたQ1B組では#16 野尻がベストタイムを記録し、#64 山本が3番手、#6 太田が5番手につけQ2へ進出しました。
Q1のA組・B組上位各6人が出走し9時35分から7分間で行われたQ2セッションでは、#6 太田がトップタイムに0.004秒届かず2番手、以下は#16 野尻が3番手、#15 岩佐が4番手、#65 佐藤が6番手、#64 山本が8番手、#5 牧野が9番手、#55 大津が10番手で、第6戦決勝レースのスターティンググリッドにつくこととなりました。
秋の日差しが傾きかけた14時50分、気温23℃、路面温度は32℃と午前中よりも温度が上がる中、第6戦の決勝レースがスタート。2列目に並んだ#15 岩佐がイン側から3台を抜き去ってトップに立ち、#16 野尻がこれに続きました。さらに6番グリッドの#65 佐藤が3番手に浮上しHonda/M-TECユーザーが1-2-3態勢を築きます。一方、4番手には後方グリッドからスタートした#36 坪井翔(トヨタ)が順位を上げ、#6 太田はスタート直後の第1コーナーでの位置取りで順位を落とし、6番手でオープニングラップを終えました。
#15 岩佐と#16 野尻の激しいトップ争いは2周目に入っても続きましたが、コカ・コーラ・コーナーで#15 岩佐がオーバーランした隙に#16 野尻が順位を入れ替えトップに立ちました。#15 岩佐はオーバーランの影響で、#65 佐藤をかわして3番手に上がってきた#36 坪井の接近も許してしまい、3周目にオーバーテイクされて3番手へ後退。3周を終えた段階でトップから#16 野尻、#36 坪井、#15 岩佐、#65 佐藤という順位になりました。
タイヤ交換のピット作業が可能となる、10周目にレースは動き出します。3番手の#15 岩佐、5番手の#6 太田が、10周を終えたミニマム周回でタイヤ交換を選択し、ピットへ向かいました。一方、トップのまま走り続けた#16 野尻は#36 坪井に激しく攻め立てられる展開となり、サイド・バイ・サイドでの攻防が続きます。ここにフレッシュタイヤのパフォーマンスを発揮した#15 岩佐が加わり追い上げにかかります。
トップ争いを繰り広げていた#16 野尻は、レースの折り返しとなる21周でピットイン。コースに戻りますが、#15 岩佐と#6 太田に先行を許して実質的な順位を下げ、さらに#7 小林可夢偉(トヨタ)からも追われる状況となってしまいます。
トップを走行していた#36 坪井は23周目にピットイン。タイヤ交換を終えてコースに復帰し、#15 岩佐と#6 太田の後ろにつけます。この時点で事実上のトップは#15 岩佐、2番手は#6 太田、3番手が#36 坪井、4番手が#16 野尻という状況です。#16 野尻は順位を取り戻そうと#36 坪井を猛追しますが、その影響でタイヤの消耗が進みペースを上げられず、逆に背後の#7 小林に順位を入れ替えられてしまいました。
トップ勢でペースがよかったのは、3番手の#36 坪井です。#6 太田をかわして2番手へ浮上すると、トップを走る#15 岩佐との間隔をじりじりと縮め始めます。10周目でタイヤ交換をした#15 岩佐に対し#36 坪井は23周目にタイヤ交換を行っており、消耗が進んだタイヤでは#36 坪井の接近を防ぎきれません。28周目に2.5秒ほどあったギャップは周回ごとに縮まります。33周目に入るホームストレートで並ばれた#15 岩佐は、100Rで仕留められ2番手へ後退しました。
#15 岩佐はそのまま残りの周回数を走りきり、第3戦以来となる今シーズン3回目の2位でレースを終えました。総合ランキング上位を争う#5 牧野は4位、#16 野尻は6位フィニッシュ。#16野尻が64点で総合ランキングトップを守り、0.5点差で#36 坪井がランキング2位、#5 牧野が61点で3位という、非常に緊迫したかたちで第7戦を迎えることになりました。