牧野が今季2勝目。野尻は3位フィニッシュ
8月24日(土)と25日(日)にモビリティリゾートもてぎ(栃木県)で全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第5戦が開催されました。
#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 三宅淳詞(ThreeBond Racing)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#50 木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、#53 Juju(TGM Grand Prix)、#55 大津弘樹(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、#65 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)ら、6チーム計10人のHonda/M-TECエンジンユーザーが参戦しました。
24日(土)は午前中のフリー走行、午後の公式予選ともに晴天の下、ドライコンディションで行われました。
14時から始まった公式予選Q1セッションAグループでは、#6 太田がトップタイムを記録し、#65 佐藤が5番手でQ1を突破しました。Q1セッションBグループでは#5 牧野がトップタイムをマークし、#16 野尻が2番手、#64 山本が4番手に入り、5台のHonda/ M-TECエンジンユーザーが公式予選Q2セッションへ進出しました。
Q1を勝ち抜いた計12台で争われたQ2の結果は、#6 太田が2番手、#16 野尻が4番手、#5 牧野が5番手、#64 山本が6番手、#65 佐藤が9番手。上位勢はこのスターティンググリッドで決勝に挑むことになりました。
公式予選終了後、激しい雷とゲリラ豪雨がモビリティリゾートもてぎを襲いました。しかし夜のうちに雨は上がり、25日(日)は朝から晴れて気温・路面温度ともに上昇しました。予報では夕方に再び雷雨が襲来する可能性が出ていたため、難しい状況で決勝レースが始まりました。
14時40分にスタートの合図がくだされると、ポールポジションの#3 山下健太(KONDO RACING)が順位をキープ。その背後に2番グリッドの#6 太田、さらに5番グリッドの#5 牧野が好スタートで3番手に浮上しトップを追う展開となります。2台とも先頭を走る#3 山下よりもペースがよく、周回ごとに間隔を少しずつ詰めていきました。
レース中のタイヤ交換が許される10周目、動きが見られます。2番手の#6 太田が先頭を切ってピットインし、4番手の#39 大湯都史樹(VERTEX PARTNERS CERUMO・INGING)とそろってタイヤ交換を済ませます。#4 山下、#5 牧野はコースにとどまり、同様にタイヤ交換を遅らせた#16 野尻が見かけ上の順位を3番手まで上げました。
ピットインにより順位が下がった#6 太田ですが、#3 山下がタイヤ交換のためピットに入る間に追い越しを図る、いわゆるアンダーカット戦略を採るためハイペースで周回を重ねていきます。この戦略が奏功し、23周目に#3 山下がタイヤ交換を終えてコースへ復帰する前にホームストレートを駆け抜けた#6 太田が、事実上のトップに立ちました。一方、22周目にタイヤ交換を行った#5 牧野もアンダーカットに成功し、#3 山下の前に出ます。ここから#6 太田、#5 牧野の1-2態勢が続きます。後方では23周目にタイヤ交換を終え5番手でコースに復帰した#16 野尻のペースがよく、29周目に4番手の#39 大湯をかわします。
1-2態勢の2台は後続を少しずつ引き離し、この2台による接戦が繰り広げられました。タイヤ交換が遅かった#5 牧野のペースは#6 太田をわずかに上回り、レース終盤にはチームメート同士の闘志が火花を散らします。残り3周となった34周目には2台の間隔は0.532秒とテール・トゥ・ノーズ状態となり、接触すれすれの状況でした。ところが最終ラップに突入する直前の90度コーナーで、先頭の#6 太田がスロットル系のトラブルからスピン。それをギリギリでかわした#5 牧野が先頭に抜け出します。
#6 太田はコース復帰を試みますが、そのままレースを終えました。こうして37周目にチェッカーフラッグが振られて、#5 牧野は今季2勝目を挙げ、#16 野尻が3位表彰台に上がりました。#64 山本が4位、#15 岩佐が7位、#65 佐藤が10位で入賞し、それぞれ選手権ポイントを獲得しています。
総合ランキングは、今大会で11点を加えた#16 野尻が通算58点でトップのポジションを守っています。20点を加えた#5 牧野は通算53点で総合ランキング2位に浮上しました。次戦は第6・7戦の1大会2レース制となり、10月12日(土)と13日(日)、静岡県の富士スピードウェイで開催予定です。