富士スピードウェイで野尻が3位フィニッシュ
7月20日(土)と21日(日)に富士スピードウェイ(静岡県)で、第1回瑶子女王杯 全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)シリーズ第4戦富士大会が開催されました。
#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 三宅淳詞(ThreeBond Racing)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#50 木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、#53 Juju(TGM Grand Prix)、#55 大津弘樹(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、#65 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の6チーム計10人のHonda/M-TECエンジンユーザーが参戦しました。#55 大津は、開幕から前戦まで参戦していた松下信治に代わっての起用となりました。
2日前に梅雨明けを迎え、レースウイークの富士スピードウェイにも夏の日差しが照りつけ、気温、路面温度ともに上昇しました。土曜日14時から始まった公式予選Q1セッションAグループでは、#15 岩佐、#5 牧野、#64 山本が1~3番手に並び、Bグループでは#16 野尻が5番手、#6 太田が6番手に食い込んで、Honda/M-TECユーザー5台が公式予選Q2セッションへ進出しました。Q1を勝ち抜いた12台で争われたQ2では#15 岩佐が2番手、#6 太田が5番手、#5 牧野が6番手、#16 野尻が7番手、#64 山本が9番手に入り、スターティンググリッドが決まりました。
翌21日(日)は朝から晴天となり、この日も気温と路面温度が上昇する中、15時に決勝レースがスタートしました。5番手スタートだった#6 太田は、フォーメーションラップに加わる前に電気系トラブルが発生し、そのままリタイアとなりました。
スタート合図の瞬間、2番手スタートの#15 岩佐は、クラッチミートがうまくいかずエンジンをストールさせてしまいます。すぐにクラッチを切り直して競技に復帰することができたものの、順位を大きく落としてしまいました。一方、6番手スタートの#5 牧野、7番手スタートの#16 野尻はスタートダッシュに成功します。4番手スタートの#36 坪井翔(トヨタ)をかわし、それぞれ3番手、4番手に順位を上げて2周目に入りました。しかし#36 坪井のペースがよく、#16 野尻は3周目、#5 牧野は7周目にオーバーテイクを許し順位を1つずつ下げました。
高温の過酷なコンディションでのレースでは、タイヤマネジメントが勝負のポイントになります。これにいち早く対応したのは#16 野尻でした。タイヤ交換が可能になる10周目にピットインを済ませる戦略に踏み切ります。ニュータイヤを装着した#16 野尻は、見かけ上の順位を下げつつも猛然とスパート。#5 牧野は1周遅れてタイヤ交換を行いましたが、この間に#16 野尻は順位を上げ、12周目には1分24秒990のファステストラップを記録します。さらに追い上げは続き、前方を走っていた#39 大湯都史樹(トヨタ)が13周目にピットストップしている間に、事実上の順位をさらに1つ上げました。
ポールポジションからスタートし、トップを走っていた#8 福住仁嶺(トヨタ)は14周目でピットイン。しかし、タイヤ交換作業に手間取って大きく順位を落とし、#36 坪井がトップに立ちます。この時点で#16 野尻が事実上の2番手となっていました。しかし、後ろから#39 大湯が迫り、17周目の第1コーナーで捕えられてしまいます。#16 野尻は再び#39 大湯を追う立場となりました。
トップの#36 坪井はピットインを28周目まで引っ張ります。#16 野尻、#5 牧野の後ろでコースに復帰しますが、ニュータイヤを装着した#36 坪井は速さがありました。30周目には#5 牧野を、31周目には#16 野尻をかわすと、その勢いのまま#39 大湯もオーバーテイクし再びトップに立ちます。
順位はそのままに、41周でチェッカーフラッグが振られました。#16 野尻は3位、#5 牧野は5位でフィニッシュ、7位に#65 佐藤、10位に#64 山本が入賞して選手権ポイントを獲得しました。その結果、#16 野尻は11点を加え通算47点で総合ランキングトップを守り、6点を加えた#5 牧野が33点で総合ランキング3番手に進出、予選ポイント2点にとどまった#15 岩佐は通算31.5点の総合ランキング4番手に後退しました。シリーズ第5戦は、8月24日(土)と25日(日)に、栃木県のモビリティリゾートもてぎで開催予定です。