野尻が開幕戦で優勝。山本が3位で表彰台に登壇
2024年3月9日(土)、鈴鹿サーキット(三重県)で2024年全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)シリーズが開幕しました。
今シーズン、Honda/M-TECエンジンを用いるユーザーは、#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、 #6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 三宅淳詞(ThreeBond Racing)、#15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、#16 野尻智紀(TEAM MUGEN)、#50 木村偉織(San-Ei Gen with B-Max)、#53 Juju(TGM Grand Prix)、#55 松下信治(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴(PONOS NAKAJIMA RACING)、#65 佐藤蓮(PONOS NAKAJIMA RACING)の6チーム計10名です。うち#15 岩佐、#50 木村、#53 Jujuの3名がルーキーとして初めてのSFに臨みます。
例年より約1カ月早くシーズン開幕を迎えた鈴鹿は、低気圧の影響もあって冷え込みました。ドライコンディションではありますが気温も路面温度も低く、強い北西の風が吹き、時折りみぞれも降るという難しいコンディションの中、9日(土)午後に公式予選が行われました。
A組11台、B組10台で行われた公式予選Q1セッションでは出走したHonda/M-TECユーザー10台中8台が基準順位を上回って公式予選Q2セッションへ進出、12台でのタイムアタック合戦に参加しました。その結果、#6 太田が2番手でセッションを終えてフロントローにつけ、2列目に#16 野尻と#65 佐藤が並び、決勝レースを迎えることとなりました。
翌10日(日)の鈴鹿は晴れ、決勝レーススタート前には気温が12℃、路面温度が22℃まで上がりましたが、これでも例年より低く難しいコンディションであることに変わりはありませんでした。14時49分にスタートが切られると、2番手の#6 太田が加速に失敗し大きく順位を下げてしまいましたが、3番手の#16 野尻は逆に好加速をみせ、ポールポジションの#38 阪口晴南 (トヨタ)をオーバーテイクして第1コーナーに先頭で飛び込みました。これに#65 佐藤が続き、5番手スタートの#64 山本が#38 阪口を挟み4番手に順位を上げてレースがスタートしました。
2周目に発生したアクシデントによるセーフティカーランを挟み、#64 山本は最低規定周回の10周を終えた段階でタイヤ交換のためにピットインしましたが、先頭の#16 野尻は13周目、#65 佐藤は14周目までピットインを遅らせる作戦を選びました。タイヤ交換をすばやく終えた#16 野尻は事実上の首位を守ってコースに復帰しましたが、#65 佐藤はピットアウトが遅れたこともあり順位を落とし、事実上の2番手には、ピットインのタイミングで#38 阪口と順位を入れ替えた#3 山下健太 (トヨタ)が進出、事実上の3番手には#64 山本が浮上しました。
全車がピットイン義務を終えた27周目、見かけ上も#16 野尻が先頭、#64 山本が3番手となり、#16 野尻は、猛追してくる#3 山下との間隔を確かめながらタイヤを温存する走行を続け、残り周回を先頭のまま走りきって昨年第8戦以来の優勝を遂げました。3位には昨年の負傷から初めてのSFに復帰した#64 山本が入賞し、#16 野尻とともに表彰台に登壇しました。
以下、4位に#6 太田、5位に#65 佐藤、8位に#55 松下、#9 岩佐、10位に#5 牧野と、トップ10に7名のHonda/M-TECユーザーが入賞し、それぞれポイントを獲得しました。次戦シリーズ第2戦は約2カ月のインターバルを置いて5月18日(土)~19日(日)、大分県のオートポリス・インターナショナルレースコースで開催予定です。