Race
SUPER FORMULA 2023
Round 5

野尻智紀が復帰戦で2位表彰台を獲得

jp Sportsland SUGO

6月17日(土)~18日(日)、宮城県スポーツランドSUGOで2023年全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)シリーズ第5戦が開催されました。

野尻智紀が復帰戦で2位表彰台を獲得

シリーズ第4戦を体調不良のため欠場した#1 野尻智紀はこのレースから戦線に復帰。Honda/M-TECエンジンを用いるユーザーとして#1 野尻、#15 リアム・ローソン(TEAM MUGEN)、#5 牧野任祐、#6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、#12 福住仁嶺(ThreeBond Racing)、#50 松下信治、#51 ラウル・ハイマン(B-Max Racing Team)、#53 大湯都史樹、#55 ジェム・ブリュックバシェ(TGM Grand Prix)、#64 山本尚貴、#65 佐藤蓮(TCS NAKAJIMA RACING)の6チーム計11名が出走しました。

金曜日降った雨は上がり、公式予選が行われる17日(土)のスポーツランドSUGOは朝から快晴となって、午後2時には気温は29℃、路面温度が43℃へ急上昇する中、予選タイムアタックが始まりました。

Q1 A組では#55 ブリュックバシェがアタック中にクラッシュする波乱がありましたが、#1 野尻が2番手、#12 福住が3番手、#6 太田が5番手、#65 佐藤が6番手でQ2へ進出。Q1 B組では#15 ローソンが2番手、#53 大湯が3番手、#5 牧野が5番手でQ2への進出を決めました。

Q2セッションの結果、#53 大湯がポールポジションを獲得、#1 野尻が3番手、#15 ローソンが6番手、#5 牧野が7番手、#6 太田が9番手、#65 佐藤が10番手、#12 福住が12番手という順でスターティンググリッドが決まりました。

18日(日)午後2時34分、薄雲が広がる空の下で決勝レースが始まりました。ポールポジションの#53大湯はポジションを守って先頭でレースを始めましたが、3番手スタートの#1 野尻はスタートの瞬間、非常時にエンジンのストールを防ぐため自動的にクラッチが切れる”アンチストールモード”が作動してしまい、加速が鈍ってポジションを6番手まで落としてしまいました。代わって#15 ローソンが4番手、#5 牧野が5番手へポジションを上げました。

10周が終わった段階で、競技規則に定められたタイヤ交換が可能となり、上位陣では#5 牧野が11周目、#1 野尻が12周目にピットインを行いました。ピット作業を素早く終えた#1 野尻は#5 牧野の前でコースへと復帰。その後は、トップに立つため猛然とペースを上げていきました。

一方、先頭を行く#53 大湯はペースが上がらず、13周目に入るストレートで#37 宮田莉朋の先行を許し、次の周には#38 坪井翔にも迫られて1コーナーでオーバーラン、順位を落としました。コースには復帰したもののペースが上がらない#53 大湯は15周目にピットインしタイヤ交換を行いましたが、マシンのバランスが悪化したため順位をさらに落とし、30周を走って再度ピットインするとリタイアを決めました。

ペースを上げていた#1 野尻は、事実上のトップを走る#37 宮田との間隔を縮めていきました。#37 宮田は17周でピットイン、#1 野尻の前でコースに復帰しましたが、#1 野尻はまだタイヤが暖まっていない#37 宮田に19周目の1コーナーで追いつき、オーバーテイクを試みました。しかし#37 宮田が巧みなディフェンスを見せ、#1 野尻は押さえ込まれて順位を入れ替えられず、その後は逆にじりじりと間隔を広げられていきました。

タイヤ交換をレース後半に行う戦略を採った#15 ローソンは、同じ戦略を選んだ#38 坪井と争いながら、見かけ上の首位争いを展開。#38 坪井が35周でピットイン、#15 ローソンは41周でピットインして、コース上の全車がピットイン義務を消化することとなりました。この時点でトップに#37 宮田が立ち、2番手に#1 野尻、3番手に#5 牧野が続きました。

#37 宮田と#1 野尻の間隔は周回ごとに開いていき、結局、#1 野尻はそのまま2位のチェッカーフラッグ。3位には#5 牧野が入賞して#1 野尻とともに表彰台へ上がり、タイヤ交換後7番手にまで順位を落とした#15 ローソンは5番手まで順位を回復してレースを終えました。

次戦シリーズ第6戦は7月15日(土)~16日(日)、静岡県の富士スピードウェイで開催予定です。


Tomoki Nojiri
Tomoki Nojiri 1
TEAM MUGEN
前戦は欠場しましたが、今回はレースに復帰することができました。ただ、ここスポーツランドSUGOはシリーズのなかで一番(体力的に)きついサーキットなので、なかなか厳しいものがありました。スタートでアンチストールのモードに入ってしまいましたが、幸いなことに自分の操作で復旧も早くできました。タイヤ交換後、宮田選手を抜ければなという悔しさは残りますが、さすがに今日の宮田選手の速さを見ると、もし、あのとき前に出ていたとしても、優勝するのは難しかったんじゃないかなという気がします。とはいえ、この復帰戦の中で、これだけのレースをさせてくれたチームの皆さんには本当に感謝しています。また、応援してくださる方々も本当にたくさんいらっしゃって、そのエール一つひとつが、僕の気力につながりました。次の富士ではしっかり優勝できるようにがんばりたいと思います 

Tadasuke Makino
Tadasuke Makino 5
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
スタートはよかったんですが、1周目に野尻さんをオーバーテイクするときに、右フロントホイールをロックアップさせてしまいました。その結果、タイヤに結構大きなフラットスポットができたので、なるべく早くピットに入ってタイヤを交換するしかないなと思い、11周で入りました。その後、レース途中でハンドルが右に傾くというトラブルが発生して『これはもうリタイアしなければならないか……』と思ったのですが、その後、なんとか普通に走り続けられてフィニッシュできました。今回は自分たちでできることはやりきったと思います。今シーズン、新しいマシンに替わってから苦戦してきましたが、今回3位表彰台という結果が残せたのでよかったです



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