午前9時5分から行われた公式予選Q1A組では前日に引き続き#5牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がベストタイムを記録。前日の第9戦で優勝した#15 笹原右京(TEAM MUGEN)が2番手、#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が6番手でQ2に進出しました。
Q1B組では前日の第9戦で2位に入賞し2年連続シリーズチャンピオンとなった#1 野尻智紀(TEAM MUGEN)がベストタイムを記録。#6 大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2番手、ルーキーオブザイヤーを目指す#55 三宅淳詞(TEAM GOH)が5番手でQ2進出を果たしました。
9時40分から7分間で行われたQ2では、#1 野尻が圧倒的なタイムアタックで前日の第9戦に続き今シーズン6回目のポールポジションを獲得しました。3番手に#6 大津、4番手に#15 笹原、8番手に#55 三宅、9番手に#65 大湯、10番手に#5 牧野が続いてスターティンググリッドが決まりました。
決勝レーススタートが近づくにつれ上空の雲は減り快晴となりました。午後2時30分、決勝レースのスタートが切られると、3番グリッドから#6 大津が好加速を見せ、#37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)をかわして先頭の#1 野尻に続く2番手で第1コーナーに飛び込みました。さらに#15 笹原も#37 宮田をオーバーテイクして3番手に続きました。ところが、その後方でアクシデントが発生したため、オープニングラップを終える前にセーフティカー(SC)が導入されました。
SCは2周目に退去、3周目からレースが再開しました。この再スタートの際、3番手の#15 笹原はトラブルによって失速し、順位を5番手へ落とす一方、先頭の#1 野尻はオーバーテイクシステムを使って後続の#6 大津を引き離し始めました。#6 大津も後続の#37 宮田との間隔を広げ、Honda/M-TECユーザーは1-2体制をかためました。
#6 大津は11周を終えてタイヤ交換のためのピットに入りましたが、#1 野尻と#37 宮田はタイヤ交換を遅らせる戦略(ステイアウト)を選択。すると、シケインでアクシデントが発生したため13周目に再びSCが導入されました。このタイミングで#1 野尻と#37 宮田がピットに飛び込み、それぞれ順位を落とすことなくレースに復帰しました。
18周目にレースが再開されると先頭の#1 野尻は再びスパート、周回を重ねるごとに#6 大津との間隔を広げ始め、#6 大津は後続の#37 宮田との間隔を1秒5前後に保って2番手ポジションを守りにかかりました。#1 野尻はその後もペースを緩めることなく走り続け、最終的に#6 大津との間隔を6秒857にまで広げて31周のレースを走り抜きました。#1 野尻はは前日のシリーズチャンピオン獲得に続き、JAFグランプリを制して最高のシーズンを締めくくりました。また、最終戦の結果、#53 佐藤蓮(TEAM GOH)が2022年のルーキーオブザイヤーに輝きました。