Race
SUPER FORMULA 2022
Round 10

チャンピオン野尻が独走でポール・トゥ・ウイン。大津が2位表彰台登壇

jp Suzuka Circuit

全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ最終戦JAF鈴鹿グランプリが開催された10月30日(日)、鈴鹿サーキットの上空には薄い雲が浮かびましたが秋の太陽がコースに照りつけ、シリーズを締めくくるには絶好のコンディションとなりました。

チャンピオン野尻が独走でポール・トゥ・ウイン。大津が2位表彰台登壇

午前9時5分から行われた公式予選Q1A組では前日に引き続き#5牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)がベストタイムを記録。前日の第9戦で優勝した#15 笹原右京(TEAM MUGEN)が2番手、#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が6番手でQ2に進出しました。
Q1B組では前日の第9戦で2位に入賞し2年連続シリーズチャンピオンとなった#1 野尻智紀(TEAM MUGEN)がベストタイムを記録。#6 大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が2番手、ルーキーオブザイヤーを目指す#55 三宅淳詞(TEAM GOH)が5番手でQ2進出を果たしました。
9時40分から7分間で行われたQ2では、#1 野尻が圧倒的なタイムアタックで前日の第9戦に続き今シーズン6回目のポールポジションを獲得しました。3番手に#6 大津、4番手に#15 笹原、8番手に#55 三宅、9番手に#65 大湯、10番手に#5 牧野が続いてスターティンググリッドが決まりました。 

決勝レーススタートが近づくにつれ上空の雲は減り快晴となりました。午後2時30分、決勝レースのスタートが切られると、3番グリッドから#6 大津が好加速を見せ、#37 宮田莉朋(Kuo VANTELIN TEAM TOM'S)をかわして先頭の#1 野尻に続く2番手で第1コーナーに飛び込みました。さらに#15 笹原も#37 宮田をオーバーテイクして3番手に続きました。ところが、その後方でアクシデントが発生したため、オープニングラップを終える前にセーフティカー(SC)が導入されました。 

SCは2周目に退去、3周目からレースが再開しました。この再スタートの際、3番手の#15 笹原はトラブルによって失速し、順位を5番手へ落とす一方、先頭の#1 野尻はオーバーテイクシステムを使って後続の#6 大津を引き離し始めました。#6 大津も後続の#37 宮田との間隔を広げ、Honda/M-TECユーザーは1-2体制をかためました。 

#6 大津は11周を終えてタイヤ交換のためのピットに入りましたが、#1 野尻と#37 宮田はタイヤ交換を遅らせる戦略(ステイアウト)を選択。すると、シケインでアクシデントが発生したため13周目に再びSCが導入されました。このタイミングで#1 野尻と#37 宮田がピットに飛び込み、それぞれ順位を落とすことなくレースに復帰しました。 

18周目にレースが再開されると先頭の#1 野尻は再びスパート、周回を重ねるごとに#6 大津との間隔を広げ始め、#6 大津は後続の#37 宮田との間隔を1秒5前後に保って2番手ポジションを守りにかかりました。#1 野尻はその後もペースを緩めることなく走り続け、最終的に#6 大津との間隔を6秒857にまで広げて31周のレースを走り抜きました。#1 野尻はは前日のシリーズチャンピオン獲得に続き、JAFグランプリを制して最高のシーズンを締めくくりました。また、最終戦の結果、#53 佐藤蓮(TEAM GOH)が2022年のルーキーオブザイヤーに輝きました。


Tomoki Nojiri
Tomoki Nojiri 1
TEAM MUGEN
今回のレースは自分好みのアンダーステア傾向のセッティングで臨みました。タイヤがどこまで保つか分からず、早めに後続を引き離しておく必要があったので序盤からスパートしました。今シーズンは“ポールを獲っても勝てないレース”が続き、チャンピオンを獲るためのレースをしようと自分自身を抑えることもありました。そうした積み重ねの結果、昨日のレースでチャンピオンを決められたので、今日は最初から最後まで全開で走ろうと心に決めていました。自分で自分に、どれだけプッシュできるか挑戦するレースでした。個人的にはこれまででベストのレースができたと思っています 

Hiroki Otsu
Hiroki Otsu 6
DOCOMO TEAM DANDELION RACING
レース前のウォームアップ走行でブレーキのタッチがあまりよくなかったので、スターティンググリッド上でエア抜きをしてもらいました。チャンスはスタートと考えていたので、そこに集中した結果、うまくスタートを決められて2番手に上がることができました。その後のレース展開もうまくまとめられたと思います。ピットインのタイミングは少し早かったかもしれませんが、うまくやれば野尻選手をかわしてトップに立てると思っていました。今年は新しいチームですばらしい体制を用意してもらったのに、なかなか結果が出せなかったので少し焦りましたが、最後の最後に表彰台に上がって結果を残せてうれしいです。チームに感謝しています 

Ren Sato
Ren Sato 53
TEAM GOH
ルーキーオブザイヤーは、チームメートの三宅(淳詞)選手と切磋琢磨して、たまたま僕のほうがポイントで上回った結果ですが、今シーズンは2人とも表彰台に上がれたし、いいことも悪いこともあったとはいえ、ドライビング面で確実に成長できたと実感しています。スーパーフォーミュラは、自分が想定していたよりも難しいクルマでした。ちょっとしたミスでポジションが5個も10個も下がってしまうようなハイレベルの戦いの中で、全く気を抜けないレースを経験しました。その中で戦えたのは得がたい経験でした。最低限の目標として表彰台に上がることができましたが、当初の目標は優勝だったので、それについては残念です。でも今後につながるいいシーズンだったと思います 


Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image

レポート公開日
戻る