山本尚貴がポール・トゥ・ウインで今季初優勝、野尻智紀は3位表彰台を獲得
8月20日(土)~21日(日)、モビリティリゾートもてぎで全日本スーパーフォーミュラ選手権シリーズ第6大会(第7戦および第8戦)が開催されました。本大会はシリーズ開幕時と同様、土曜日に第7戦の公式予選および決勝が、日曜日に第8戦の公式予選および決勝が行われる1大会2レース制のフォーマットです。
土曜日は朝から雲が空を覆うコンディションとなりました。午前9時20分から行われた公式予選では、#64 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)が2020年シリーズ第5戦以来のポールポジションを獲得しました。3番手には#65 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)が続き、シリーズポイントランキングをリードする#1 野尻智紀(TEAM MUGEN)が4番手に続きました。
予選はドライコンディションで行われましたが、午後になると上空には雨雲が垂れ込め、決勝レース前には雨が降り始めました。全車がスターティンググリッド上でレインタイヤへ換装、セーフティカー(SC)先導で第7戦決勝レースが始まりました。
4周目から実質的なレースがスタート。ポールポジションスタートの山本は、首位を守ったまま第1コーナーへ飛び込みました。以下、サッシャ・フェネストラズ(トヨタ)、大湯、野尻、#5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が続きました。
水しぶきを高く上げ後続に対して優位に立った山本は、2番手以降を少しずつ引き離していきました。レースが進むにつれ雨脚は強まり、2秒から3秒の間隔で走る山本、フェネストラズの後方では3番手の大湯に野尻が迫って3番手争いが激しくなりました。ところが、14周目のヘアピンコーナーで、大湯はシフトチェンジ機構のトラブルに見舞われて失速。このスキに野尻は難なく順位を入れ替え3番手へ進出しました。
その後、表彰台が見え始めた野尻はペースアップ。フェネストラズとの差を徐々に詰め始め、18周を終えたところで2台はテール・トゥ・ノーズの状態にまで迫りました。しかし、順位を入れ替えるまでには至りません。レース後半、雨脚が弱まると今度はフェネストラズがペースを上げ、野尻との間隔を開き、トップを走る山本に迫りました。しかし、レースも残り10周を切ろうというところで再び雨脚が強まり、山本がペースアップしていったんは縮まった両者の間隔は再び広がりました。
ここでコース上に停止した車両を排除するためSCが介入。これにより各車の間隔は縮まりましたが、残り7周の時点でレースがリスタートすると、山本はフェネストラズにスキを見せずに加速し、トップでレースを再開しました。その後、上位にポジションの変動はなく、37周を走りきった山本が今季初優勝を遂げました。
山本にとっては、2020年の第5戦鈴鹿以来となる自身通算9勝目。TCS NAKAJIMA RACINGにとっては、2020年の第6戦鈴鹿で大湯が優勝して以来の優勝でした。野尻が3位、牧野が4位、#15 笹原右京(TEAM MUGEN)が7位、#6 大津弘樹(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が10位に入賞してそれぞれ選手権ポイントを獲得しました。