Monster Energy Honda HRCのライダーたちは、朝の冷たい空気の中アルヘナキヤを出発し、ダカールラリーのマラソンステージに挑みました。アルウラへ向かう途中には目を見張る大きな岩石群が連なり、技術を要する火山岩のトラックが続きます。ライダーたちはサウジアラビアのユネスコ世界遺産の中心地に向かって、415kmのスペシャルステージを北上しました。

トーシャ・シャレイナは、前日のステージ順位から後方スタートとなりましたが、曲がりくねった道や石が多いオフピステセクションで正確なナビゲーションを維持。このチャンスを最大限に生かし、ステージ優勝者のダニエル・サンダースにわずか15秒差でステージ2位を獲得しました。これは、このバレンシア出身のライダーにとって非常に心強い結果となり、ダカールでの有力な優勝候補としての地位を改めて印象付ける一日となりました。

一方、エイドリアン・ヴァン・ベバレンにとって、今年のダカールラリー序盤は苦しい状況となっています。直近では昨日も含め2度のクラッシュを経験しましたが、このフランス人ライダーはトップ争いに踏みとどまるべく、果敢にレースを続けてきました。本日のステージでは4番手でゴールし、チームメイトのスカイラー・ハウズ、リッキー・ブラベック、パブロ・キンタニラと共に総合順位での表彰台を狙っています。

パブロ・キンタニラは腕上がりに苦しみながらもスペシャルステージ400kmを走破し、疲労困憊の中8位でマラソンビバークに到着しました。同様に、スカイラー・ハウズも4時間の走行で予想外の腕上がりに悩まされ、このアメリカ人ライダーにとって最高とは言えない一日となりました。このステージでの20分のタイムロスにより、総合首位のサンダースとの差は27分01秒に広がりました。

リッキー・ブラベックにとってもラリーの過酷さを痛感する一日となりました。ステージ開始3km地点から先頭を切って走ることとなり、長時間にわたってコースを切り開き続けましたが、残り15km地点でのミスにより、残念ながら約20分のタイムロスを喫することとなりました。それでもポジティブな姿勢を保ち、マラソンステージを走り切ったことに満足しているものの、現在は総合順位でトップから29分13秒差の5位。明日は17番手からのスタートとなるブラベックは、後方スタートのアドバンテージを活かしてタイムロスの回復を狙います。

アルウラに到着したライダーたちには、わずか30分間の整備時間が与えられました。その後、マシンはパルクフェルメに保管され、翌日、アルウラからハイルまで東へ向かう428kmのスペシャルステージで、マラソンステージの2日目が再開されます。48時間クロノやマラソンステージを含む長い一週間を経て、ライダーたちは金曜日のレストデーでようやく休息を取ることができます。この日、ライダーたちは体力を回復し、Monster Energy Honda HRCチームはHonda CRF450 RALLYの完全整備を行う予定です。

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