Stage 5
W2RC 2025
Round 1

ダカールラリーの過酷なマラソンステージでMonster Energy Honda HRCのトーシャ・シャレイナが総合首位に迫る

sa Dakar Rally in Saudi Arabia

二日間にわたるマラソンステージの後半戦となるこの日は、前の晩アルウラのビバークでチームからのサポートを受けられなかったMonster Energy Honda HRCのライダーたちにとって試練の時となりました。428kmに及ぶスペシャルステージの前夜、ライダーたちはHonda CRF450 RALLYの整備にわずか30分しか与えられませんでした。

ダカールラリーの過酷なマラソンステージでMonster Energy Honda HRCのトーシャ・シャレイナが総合首位に迫る

各ライダーは合計843kmという長大な二日間のステージを一組のタイヤで走破する必要がありました。前日同様、ハイルに向かって東へ進む変化に満ちた地形はタイヤに極限の負荷をかけることになり、タイヤの摩耗度合がこの日のラリー結果を左右する重要な要因となりました。

トーシャ・シャレイナは、前日のマラソンステージが終わった後に、次の日のステージでリードを取ることを避けるため、終盤でペースを落としたと明かしました。そのため、サンダースに続き2番手でスタートしたシャレイナでしたが、序盤でナビゲーションミスにより理想的なコースから外れ苦戦しました。しかし、力を振り絞って冷静さを取り戻し、正しいルートを走る先頭ライダーたちに追いついて、そのまま集団でハイルのフィニッシュラインに入りました。この日の428kmのステージで見せた集中力とスピードにより、シャレイナはダカールラリー総合首位との差を6分24秒縮め、総合ランキングでもこれまでのタイム差の半分を挽回し、首位にわずか7分02秒差まで迫りました。

この日のステージは超高速トラックの後に砂地のセクションが待ち受け、ペースの調整が必要になる内容でした。エイドリアン・バン・ベバレンはこうしたコンディションと複雑なナビゲーションにうまく適応し、先頭集団の中から一気にスピードを上げて後続を突き放し、大きなアドバンテージを築きました。ステージの最後の50kmは岩が散乱していたため、2025年ダカールラリーでの初ステージ勝利を狙うベバレンはタイヤの保護を最優先に走行しました。しかし、レイトタイムペナルティによりダカールラリーでの通算6度目のステージ勝利は叶わず、この日の結果はルチアーノ・ベナビデスに次ぐ2位に終わりました。

前日大幅なタイムロスを喫したリッキー・ブラベックは、ダカールラリーでの2度の総合チャンピオンとしての実力を見せ、冷静な走りでハイルのフィニッシュラインに5位で到達。トップタイムとの差はわずか3分半でした。精神的な疲れが出始めているものの、この日の走行で総合タイムを10分近くも縮めることに成功し、来週の活躍が期待されます。ブラベックは8日後に迫るシュバイタでのフィニッシュに向けてラリーが進む中、さらなるタイム短縮を狙っています。

スカイラー・ハウズは、ブラベックからさらに1分10秒遅れの6位でフィニッシュ。ラリーレイドにおいてファクトリーライダーが高速走行する際に起こりやすいことですが、ハウズは砂地にすでにできた轍に頼りすぎたために、わずかなミスを犯しました。誤った場所で曲がって峡谷に迷い込んでしまい、約6分のタイムロスを喫してしまったのです。しかし、燃料補給後に貴重なタイムを取り戻し、総合トップ5に留まりました。

一方、パブロ・キンタニラは前日発生した腕上がりの問題が尾を引き、Honda CRF450 RALLYで安定したリズムをつかむのに苦労し8位でフィニッシュ。二度のワールドクロスカントリーラリー王者にとっても、今回の多様な地形は大きな挑戦となりました。

Monster Energy Honda HRC所属の5名のライダー全員が無事ハイルのビバークに到着し、明日のレストデーに再集結します。そこでライダーたちとチーム全体で、サウジアラビアを横断するレースの第二週目とシュバイタのフィニッシュラインに至る最終ステージへの準備に取り組みます。


Ruben Faria
Ruben Faria -
Monster Energy Honda HRC
チームはハイルに到着し、全ライダーと彼らの乗るHonda CRF450 RALLYも無事に到着しました。第一週が終わった時点でのライダーたちの順位は私たちが期待していたものとは違いますが、仕方がありません。もちろん、厳しい第一週だったためライダーたちは疲弊していますが、明日のレストデーで回復のチャンスがあり、第二週に向けて準備が整うでしょう。現在、トーシャが2位、エイドリアンが4位、スカイラーが5位、リッキーがその一つ下で、パブロが8位に入っています。ラリーのちょうど中盤なので、最終ステージまでまだ何が起こるかわかりません。全ライダーとチームに満足しており、ここからは第二週に焦点を当てていきます。 

Pablo Quintanilla
Pablo Quintanilla 7
Monster Energy Honda HRC
このマラソンステージは非常に厳しいものでした。地形は非常に走りにくく、二日間を通して良いリズムを掴むことができなかったので気分が晴れませんでした。仕方がないですね。今回のマラソンステージは自分にとって良いものではありませんでしたが、まだ多くの日程が残っています。このレースでは良い日もあれば悪い日もありますが、冷静さを保ち、集中を切らさず、毎日100%の力を発揮することが重要です。 

Ricky Brabec
Ricky Brabec 9
Monster Energy Honda HRC
ラリーでの私たちの現状はこんな感じですが、心配ありません。無事ここまで辿り着くことができたし、体調も良く、自分のナビゲーションや走行にも満足しています。ただ、その手応えが結果に反映されていないのも承知しています。思い通りにいかないのがつらく、精神的にも疲労を感じています。今はハイルでのレストデーに入ったので、来週のフィニッシュに向けてベストな結果を目指して頑張ります。 

Skyler Howes
Skyler Howes 10
Monster Energy Honda HRC
今日はフラストレーションの溜まる一日でした。スタート位置がかなり後方だったため、前を走るトレースを頼りにナビゲーションを行いましたが、これは賢い方法とは言えません。それでも、前日に大幅なタイムロスを喫しており、かなり出遅れがあったので、今日はタイムを取り戻そうと全力でプッシュしていました。150km地点あたりですべてのトレースが消えてしまい、ロードブックを確認する時間が遅くなったため間違った峡谷に入ってしまい、引き返さざるを得なくなりました。そのわずか一箇所だけでおそらく6分ほどロスしたと思います。給油後はかなりうまく走れました。ナビゲーションが再び難しいものになることは予測でき、正しいルートを探して少し迷う箇所もいくつかありましたが、引き返したりする必要はありませんでした。 

Adrien Van Beveren
Adrien Van Beveren 42
Monster Energy Honda HRC
良い気分です。昨日と今日で自分が成し遂げたことに非常に満足しています。ダカールラリーの序盤は本当に厳しいものでした。毎回状況を受け入れることを心掛け、全力を尽くそうとしてきたので、コース上で良いレベルのパフォーマンスを発揮できたと思います。この努力が最終的に報われることを願っています。 

Tosha Schareina
Tosha Schareina 68
Monster Energy Honda HRC
今日はマラソンステージの後半で、とても良い日でした。序盤でナビゲーションミスを犯し、その後ナチョ・コルネホとエイドリアンに追いつかれました。これまでの数日間と同様一緒に走り、その後ダニエル・サンダースに追いつきました。400kmにわたる難しいナビゲーションがあり、再び岩場や100kmに及ぶ非常に砂の多いセクションがありましたが、全体的にとても良かったと思います。他のライダーたちにあまりタイム差をつけられることなく終えられたので、今はレストデーを楽しみ、再び戦いに備えます。 

RallyGP ステージリザルト

Pos.

Rider

Num

Nation

Team

Constructor

Time/Gap

1

BENAVIDES Luciano

1

ARG

KTM Factory Racing Team

KTM

04:53:00

2

VAN BEVEREN Adrien

42

FRA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 00:47

3

CORNEJO FLORIMO José Ignacio

11

CHI

Hero Motorsports Team Rally

Hero

+ 01:31

4

EVAN BRANCH Ross

16

BWA

Hero Motorsports Team Rally

Hero

+ 03:20

5

BRABEC Ricky

9

USA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 03:30

6

HOWES Skyler

10

USA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 04:40

7

SCHAREINA Tosha

68

SPA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 05:18

8

SVITKO Stefan

142

SLO

Slovnaft Rally Team

KTM

+ 09:57

9

QUINTANILLA Pablo

7

CHI

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 11:17

10

SANDERS Daniel

AUS

KTM Factory Racing Team

KTM

+ 11:42


RallyGP 総合リザルト

Pos.

Rider

Num

Nation

Team

Constructor

Time/Gap

1

SANDERS Daniel

AUS

KTM Factory Racing Team

KTM

30:20:15

2

SCHAREINA Tosha

68

SPA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 07:02

3

EVAN BRANCH Ross

16

BWA

Hero Motorsports Team Rally

Hero

+ 17:48

4

VAN BEVEREN Adrien

42

FRA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 18:31

5

HOWES Skyler

10

USA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 19:59

6

BRABEC Ricky

9

USA

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 21:01

7

BENAVIDES Luciano

1

ARG

KTM Factory Racing Team

KTM

+ 24:15

8

QUINTANILLA Pablo

7

CHI

Monster Energy Honda HRC

Honda

+ 32:49

9

CORNEJO FLORIMO José Ignacio

11

CHI

Hero Motorsports Team Rally

Hero

+ 43:50

10

SANTOLINO Lorenzo

15

SPA

Sherco TVS Rally Factory

Sherco

+ 01:03:24


Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image Gallery image

レポート公開日
戻る