MXGP

MXoNでTeam HRCのライダーがレースウインと総合ポディウムを獲得

フランスの名門コース、エルネーで開催された2023年モトクロス・オブ・ネイションズ(MXoN)で、Team HRC所属ライダーが重要な役割を果たしました。ジェット・ローレンスはレース3で勝利を収め、ハンター・ローレンスの活躍と合わせて、オーストラリア史上ベストリザルトとなる総合2位入賞に貢献しました。また、ティム・ガイザーも上位フィニッシュをそろえ、スロベニアを初のトップ10圏内に導き、総合9位を獲得しました。他方ではルーベン・フェルナンデスがスペインを表彰台に上げようと全力を尽くし、2レースで果敢な走りをみせましたが、目標達成には至りませんでした。

MXoNでTeam HRCのライダーがレースウインと総合ポディウムを獲得

レース1(MXGP/MX2)では、ガイザーがチームメートのMX2ライダーにゲート選択権を譲ったため、1コーナーを回った段階ではトップ20圏外でした。1周目で10番手までポジションを上げたガイザーですが、リズムに乗ったころにはトップグループから大きく引き離されていて、最終的に7位でフィニッシュしました。個人的に望んでいたリザルトではなかったものの、スロベニアにとっては好成績でした。

レース1には、オーストラリアチームからローレンス兄弟がそろって出走しました。J.ローレンス(MXGP)はうまくゲートから飛び出しましたが、3コーナーでの転倒により最後尾まで後退してしまいました。H.ローレンス(MX2)は、450勢を相手にCRF250Rでトップ15圏内につけました。しかしアップダウンに富んだエルネーのコースでは、隅から隅まで格闘を強いられ、10位がやっとでした。J.ローレンスは最後尾からすぐに反撃し、集団の中でポジションアップを図りました。1周目終了時点では23番手でしたが、レースの半分を終えるころには12番手に到達。最終ラップまで猛烈なチャージを続け、6位でチェッカーフラッグを受けました。ローレンス兄弟のすばらしいパフォーマンスによって、オーストラリアは力強いスタートを切りました。

レース2(MX2/OPEN)では、スペインのフェルナンデスがCRF450Rで好スタートを切り、3コーナーでトップに躍り出ました。レース中盤までリードを保っていましたが、残念ながらコースアウトにより8番手まで後退。それでも、最後まで戦い続けて7位でゴールし、スペインの表彰台への望みをつなぎ止めました。その前方では、H.ローレンスが排気量の格差を克服して5位フィニッシュ。MX2クラス2位となる印象的な走りで、オーストラリアの2年連続ポディウムをほぼ確実なものとしました。

レース3(OPEN/MXGP)には、ガイザー、フェルナンデス、J.ローレンスがそろい、450ccマシンによるチェンバレン・トロフィー争奪戦を繰り広げました。スタートから最も好調だったのはJ.ローレンスで、1周目を2番手でクリア。フェルナンデスは5番手、ガイザーは6番手につけました。数周後、トップに躍り出たJ.ローレンスは独走態勢を築いてフィニッシュ。すでに印象的な2023年の戦績に、モトクロス・オブ・ネイションズでの1勝を追加しました。後方ではガイザーが5位入賞を果たしましたが、これも手堅いリザルトであり、スロベニア史上最高となる総合成績を与えるのに十分な成果でした。残念なことに、フェルナンデスはレースを通して調子を維持することができず、何度かの小さなクラッシュでピットインを強いられ、チームの総合順位に貢献できませんでした。

J.ローレンスの勝利によって、オーストラリアは昨年の総合3位から2位に躍進しましたが、チェンバレン・トロフィーには届きませんでした。フェルナンデスがレース2で記録した7位によって、スペインは総合7位を獲得。ガイザーが引っ張ったスロベニアは、総合9位の喜びを分かち合いました。これらはすべてTeam HRC全員による力強いパフォーマンスの賜物であり、Hondaにとって格別だったシーズンにふさわしいフィナーレとなりました。


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Tim Gajser
Tim Gajser 243
Team HRC
個人的なリザルトはもう少し上位を狙えたと思いますが、今シーズンの締めくくりとしてはいいかたちでした。7位と5位は私が望んだレース結果ではありませんが、レベルの高い競争相手に太刀打ちできるスタートを切れないと、厳しい現実がありました。それでも、スロベニアとして総合9位に入れたのはいいことで、史上最高順位を達成したことに興奮しています。チームメートのヤン・パンサー選手(KTM)とミハ・ブブニッチ選手(KTM)のライディングに対し、心から敬意を表したいと思います。MXoNを終えた今、2024年にフォーカスを切り替え、チームと協力して再び世界タイトル獲得を目指します

Rubén Fernández
Rubén Fernández 70
Team HRC
シーズンのまとめ方として、このようなかたちを望んでいたわけではありません。最初のレースではとても乗れていて、トップに立てて気分もよかったのですが、ちょっとしたミスでコースから飛び出して時間を費やしてしまいました。ばん回するのに苦労して、7位がやっとでした。最後のレースではまた好スタートが決まったのですが、ミスを重ねたことが高くつき、残念ながらそれで終わりでした。スペインのチームメートに感謝しつつ、将来的にはもっと好成績を収めたいと願っています。そしてTeam HRCの全員に感謝の意を表したいと思います。すばらしいシーズンをありがとうございました。楽しいことがたくさんあったので、2024年が待ち遠しいです

Jett Lawrence
Jett Lawrence 7
Team HRC
最初のレースのスタートはそれほど悪くなくて、トップ10に入っていたので勝てるチャンスは十分にあると思ったのですが、アウト側からアグレッシブに抜きにかかったときに転倒してしまいました。最後尾からの再スタートは理想的ではなかったけれど、コース上ではとてもスムーズな流れができて、体調もよかったので全然疲れませんでした。最後の6周は最速だったので、それについては満足しています。レース3では勝ちたい一心でした。まずまずのスタートで3番手あたりから2番手に上がり、アメリカでそうしていたようにケン・ロクスン選手(スズキ)を追いかけました。AMAを走っているような感じでしたが、序盤は彼の方がいいラインを持っていたので、しばらくついていくことにしました。その後は前に出られたので、ひたすらAMAの勝ちパターンと同じように飛ばしました。レースに勝って、好成績でシーズンを締めくくることができたのでよかったです

Hunter Lawrence
Hunter Lawrence 8
Team HRC
オーストラリアにとってはベストリザルトだったので、それはすばらしいことでしたが、個人的には早くも来年を見据えて楽しみにしています。今日はワイルドな一日で、とても難しいコースだったので、全員がベストを尽くすことができてよかったと思います。ライダーがコースにすべてを注ぎ込めたのなら、それ以上を求めることはありません


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