マッジョーラでの総合優勝(1-2)によりガイザーがランキング首位独走
6月16日(日)、モトクロス世界選手権(MXGP)第10戦イタリアGPの決勝がマッジョーラで行われ、コンディションに恵まれたイタリアの名門コースでティム・ガイザー(Team HRC)が今季2度目の総合優勝(1-2)を果たしました。
前日の予選レースでは、雨によって悪化した路面で圧勝したガイザー。決勝日はスタッフの入念な整備によって、コース状況は一転してドライとなり、路面にはわだちが発生しました。しかし、状況の変化にもガイザーは持ち前のテクニックで対応し、決勝2レースのトータルで表彰台の最上段に立ちました。
土曜日の19時ごろから、コースは激しい雨に襲われました。日曜日のスケジュール進行が危惧されましたが、決勝レース1のサイティングラップが行われた時点で、問題はすべて解消していました。いつも通りに好スタートを切ってトップ5に入ったガイザーは、すばやくパッシングを繰り出して2番手に浮上。リーダーをマークすると、1周目のコントロールライン手前でトップに躍り出ました。その後は振り返ることなく走り続け、後方から受けるプレッシャーに動じることもなく、見事レース1で勝利を収めました。ポイントリーダーのガイザーは、この段階で総合ランキング2位との差を3点追加しました。
マッジョーラのコースにおけるスタートの重要性を熟知していたガイザーは、レース2でホールショットを奪い、後方集団で発生した混乱から逃れました。2番手のライダーが背後に迫ると、セカンドグループを突き放した2台による一騎打ちが繰り広げられ、コースサイドのファンを楽しませました。やがて、トップのガイザーがバトルの鎮静化に成功したように見えたその時、斜面のコーナーで転倒を喫して2番手に後退。再スタート後のガイザーは、2位でも総合優勝には十分で、3番手との差が40秒以上あることを把握していたことから、終盤の残り数周を無理せずに流して2位でチェッカーを受けました。オーバーオールウイナーとなったガイザーは、Team HRC全員の歓喜に迎えられました。
この決勝リザルト(1-2)と昨日の予選レースにおける勝利により、ガイザーはシリーズの折り返しに達した現時点で、総合ランキング2位に34点差、3位に71点差をつけています。絶好調のガイザーは、インドネシアのロンボク島で開催される2連戦に自信満々で臨み、そのマージンをさらに拡大しようとしています。インドネシアはガイザーにとってお気に入りの国ですが、ロンボク島のコースを実際に走るのは初めての経験になります。
MX2 地元イタリアGPでザンキが総合10位(11-9)
土曜日には好調ぶりを発揮したフェルッチョ・ザンキ(Team HRC)ですが、日曜日は彼のプラン通りにはなりませんでした。MX2クラスのレース1で好スタートを切ったザンキは、6番手につけてさらなるポジションアップを狙っていましたが、軽い転倒で16番手まで後退。そこからは力強く追い上げ、チェッカーフラッグを受けた時には11位までばん回しましたが、昨日の予選レースで3位に入ったザンキはもっと上位を目指していました。レース2では、残念ながらゲートピックのアドバンテージを活かせず、第1コーナーを後方集団とともにクリアしました。ザンキは1周目のパッシングでトップ10入りを果たし、懸命にチャージして9位でフィニッシュ。地元グランプリを総合10位(11-9)で終えました。それでもこの若いライダーにとってすばらしい活躍であり、今週末で学んだことをインドネシアのロンボク島で活かしてくれるはずです。
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