今季7勝目を挙げたガイザーが首位に1ポイント差
モトクロス世界選手権第16戦ガルダGPが、イタリアのピエトラムラタで開催されました。モンテカザーレ山麓にある風光明媚なコースは、ティム・ガイザー(Team HRC)にとってホームグラウンドと言える会場。隣国スロベニアから駆け付けた応援団が見守る前で、トリプルヘッダーの3戦目(日曜/水曜/日曜)に臨んだガイザーは、今シーズン7度目のレースウインを飾り、ポイントリーダーに1点差と迫りました。
レース1のガイザーは、イン側から4番目のゲートを選択しました。スタートは隣りのライダーに寄せられた形になりましたが、1コーナーを立ち上がって6番手。そこから早めのパッシングを敢行したガイザーは、1周目を4番手でクリアしました。トップのジェレミー・シーワー(ヤマハ)が徐々にリードを広げる一方、ホルヘ・プラド(KTM)、グレン・コルデンホフ(ヤマハ)、そしてガイザーからなるセカンドグループは1秒前後の攻防。背後からのプレッシャーも厳しく、7周目ガイザーはロマン・フェーヴル(カワサキ)に先行を許しました。その後コルデンホフを抜いたものの、ジェフリー・ハーリングス(KTM)にパスされて再び5番手。終盤になっても接近戦が続きましたが、ガイザーは15周目にプラドを攻略して4番手に浮上。シーワー、フェーヴル、ハーリングス、ガイザーの順でチェッカーを受けました。
レース2ではスタート3番手につけたガイザーが、1周目からアントニオ・カイローリ(KTM)とプラドを抜いてトップに躍り出ました。4周目にはガイザー、ハーリングス、フェーヴルというランキングトップスリーがそろいましたが、ここからハーリングスが転倒により脱落。その後フェーヴル、プラド、シーワーが2番手争いを繰り広げる間に、ガイザーは独走態勢を築き上げ、最大17秒の貯金を蓄えました。終盤に差しかかると、ガイザーはペースを抑えてクルージングを続け、トップでフィニッシュ。今季7勝目を挙げ、総合2位(4位-1位)に入賞しました。
現時点でのシリーズポイントは、1位フェーヴル=614、2位ガイザー=613、3位ヘーリングス=611。まれに見る僅差のタイトル争いは残り2戦、ロンバルディアGPとチッタディマントバGPに持ち込まれます。