今シーズンのモトクロス世界選手権(MXGP)は、雨の中での戦いが続いており、この日もベルギーのロンメル郊外にあるディープサンドのコースに、断続的なにわか雨が降り注ぎました。その結果、砂がさらに重くなったことでコンディションは一層過酷さを増し、世界トップレベルのモトクロスライダーたちでさえ苦戦を強いられる状況となりました。

フェルナンデスはフリープラクティスで5番手タイムを記録し、好調な滑り出しを見せましたが、タイムドプラクティスではその勢いを維持できず、混戦必至の中央グリッドからのスタートとなりました。1コーナーは上位で通過しましたが、2コーナーを抜けようとした際に転倒してしまい、後続のライダーたちに次々と抜かれてしまいました。そこから怒涛の追い上げを見せ、予選レース終盤にはトップ10に迫る勢いでしたが、中盤で再び転倒。最終的に23位でチェッカーを受け、明日のGP本戦で上位に食い込むには多くの課題に取り組まなければならないことを実感する内容となりました。

一方のラタは、予選レースで大きなミスこそ避けられたものの、セッションを通してトップ10のペースには届かず、15位でのフィニッシュにとどまりました。この結果に本人もチームも満足しておらず、明日以降に向けて取り組むべき課題があることを認識しています。しかし今は、ミスを招きやすいロンメルの難しいコースで無理をせず、安定した走りを心がけながら全力を尽くすことに集中しています。

明日は天候が回復する見込みですが、レースが重ねられることでコースのコンディションは一層厳しくなっていくと予想されます。Honda HRCの2人にとってはさらに厳しい一日となりそうですが、目の前の課題にしっかりと向き合い、今日の結果を上回る走りを目指して全力を尽くします。

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