ルーベン・フェルナンデス(スペイン)とティム・ガイザー(スロベニア)は、アメリカのインディアナ州アイアンマン・レースウェイで開催された2025年モトクロス・オブ・ネイションズで、それぞれの母国をAファイナル進出へと牽引しました。フェルナンデスは抽選で非常に不利なゲートピックスタートとなったものの、見事4位でフィニッシュ。一方ガイザーも好調な走りを維持し、5位でレースを終えました。

37か国中36番目という不利なゲートピックを引いたスペインチームは、スタート直後の第1コーナーで前方に出るのは至難の業だと覚悟していました。しかし、フェルナンデスはHonda CRF450Rのパワーを活かして第1コーナーをトップ10内で抜けると、1周目を終える頃には5番手まで浮上しました。一時は激しい攻防の末に3番手に上がる場面もありましたが、最終的には4位でフィニッシュし、スペインチームは7位という好順位でAファイナル進出を決めました。彼らは母国史上初の表彰台を目指して決勝に挑みます。

チームメイトのすぐ後ろでフィニッシュしたガイザーは、転倒により数ポジション遅れを取ったことに悔しさを見せつつも、オープニングラップで見せた力強い追い上げには満足していました。第1コーナーで転倒するライダーを間一髪で回避し、序盤はトップ10圏外だったものの、5度の世界王者としての実力を発揮し、1周目終了時には3番手まで浮上。しかし、3周目の小さなミスで数ポジションを落とし、最終的には5位でフィニッシュしました。それでも、この結果によりスロベニアチームは9位でAファイナル進出を決めました。

ディフェンディングチャンピオンのオーストラリアチームからは、今年もHonda HRCのジェット・ローレンスとハンター・ローレンス兄弟が参戦。予選ではMXGPクラスとオープンクラスでそれぞれ1位を獲得し、オーストラリアチームを総合首位に導きました。明日の3レースでは、チェンバレン・トロフィー連覇を狙います。下田丈も日本チームの予選で重要な役割を果たし、オープンクラスで2位を獲得して日本を総合10位に押し上げました。

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