MXGP ガイザーが3戦連続パーフェクトウイン
モトクロス世界選手権第7戦が、イタリアのマッジョーラで行われました。ティム・ガイザー(Team HRC)は、この伝統的なコースで完全優勝(1位-1位)を飾り、ランキング首位の座をさらに強固なものとしました。
イタリア北部では雨の予報が出ていましたが、土曜の日中は辛うじて持ちこたえました。予選レースでは、ガイザーが2位、ルーベン・フェルナンデス(Honda 114 Motorsports)が4位、ミッチェル・エバンス(Team HRC)が12位。決勝日は、晴れのち降ったり止んだりという変わりやすい空模様でしたが、路面は前夜の雨が染み込んだウエット状態で、ベストラインを外れると滑りやすいコンディションになりました。
レース1では、ガイザーが3番手、フェルナンデスが6番手で1周目をクリアしました。カルバン・フランデレン(ヤマハ)、マキシム・ルノー(ヤマハ)を追うガイザーは、ライン取りを駆使するたびにタイムロスしたり再接近したりを繰り返しました。開始10分を過ぎるころから雨が降り出し、8周目にはミスでリーダーから脱落したフランデレンをパス。12周目にはルノーを抜いて、ガイザーがトップに躍り出ました。終盤は7秒差までリードを広げたガイザーですが、ラストはゴーグルを外してペースダウンしながらも優勝。フェルナンデスは終始ポジションを保って6位。エバンスはスタート20番手から13位まで追い上げてフィニッシュしました。
レース2ではやや出遅れたガイザーでしたが、1周目に3番手まで浮上。フェルナンデスは7番手、エバンスは14番手でコントロールラインを通過しました。このレースを先行するのは、ベン・ワトソン(カワサキ)、ポール・ジョナス(ハスクバーナ)。この2台に狙いを定めたガイザーは、3周目に2番手、5周目にはトップへとポジションアップに成功しました。そこからのガイザーはたびたびベストラップを更新するハイペースで、レース中盤には10秒以上の独走。最終的に2番手のジェレミー・シーワー(ヤマハ)に20秒差をつけたガイザーが、パーフェクト(1位-1位)で今季6度目の総合優勝を飾りました。また、5位フェルナンデスに続き、エバンスが今季ベストの6位でチェッカーを受けました。
MX2 ルビーニが総合3位(2位-6位)のポディウムに初登壇
レース1は、3コーナーでトップライダーのマルチクラッシュがあり、ステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)が1周目3番手の好位置をつかみました。その後1台をかわしたルビーニは、1周目を2番手でクリア。一方、ハコン・フレドリクセン(Honda 114 Motorsports)は21番手と出遅れました。ジャゴ・ゲールツ(ヤマハ)を追うルビーニは、一時5秒以上離されたものの、また3秒差まで縮める猛チャージを見せました。後半に差しかかってもペースを上げるルビーニでしたが、ゲールツに接近したところで周回遅れの処理で手間取り、オーバーテイキングには至りませんでした。終盤はゲールツに逃げられたルビーニでしたが、ベストリザルトの2位をゲットしました。フレドリクセンは途中転倒もあって、18位どまりでした。
レース2では、ルビーニが9番手、フレドリクセンが17番手でスタートしました。ルビーニはセカンドグループ内に身を置き、目の前を走るミッケル・ハールプ(カワサキ)を追い回しました。11周目にはハールプを抜き、6番手まで浮上。その後、終盤の競り合いの中で8番手まで後退したルビーニでしたが、ケビン・ホルグモ(カワサキ)、カイ・カールスマーカース(KTM)を攻略して6位でフィニッシュ。オーバーオール3位(2位-6位)を獲得したルビーニは、初のポディウム登壇を果たしました。なおフレドリクセンは、15位でチェッカーを受けています。