今季チャンピオンのガイザーが総合優勝(2-1)を飾る
モトクロス世界選手権第17戦が、フランスのシャラント・マリティーム県にある、サンジャンダンジェリで行われました。先週のフィンランドGPにおいて、V5(MX2=2015、MXGP=2016、2019、2020、2022)を達成したティム・ガイザー(Team HRC)は、プレッシャーから解放されたかのようにアグレッシブな走りを披露。第12戦インドネシアGP以来5大会ぶりの総合優勝(2-1)に輝き、表彰台の最上段に登壇しました。
レース1では、インから2番目のグリッドからスタートしたガイザーが、少々出遅れながらも3コーナーまでには3番手に浮上。ミッチェル・エバンス(Team HRC)は、4番手で1周目をクリアしました。ガイザーは5周目にベストセクションタイムを出すと、ロマン・フェーブル(カワサキ)をパスして2番手に躍進。さらにトップのジェレミー・シーワー(ヤマハ)に狙いを定めましたが、追い詰めてはジャンプで離される展開が繰り返されました。ガイザーは最終ラップでシーワーに接触寸前まで迫りましたが、逆転には至らずコンマ9秒差の2位でチェッカーを受けました。エバンスは終盤まで4番手をキープしていたものの、15周目のミスでポジションを落とし7位でフィニッシュ。ルーベン・フェルナンデス(Honda 114 Motorsports)は、12位でレースを終えました。
レース2のオープニングは、5番手ガイザー、7番手エバンス、9番手フェルナンデスという順でした。2周目にガイザーが、フェーブルを抜いて4番手に浮上すると、後続を徐々に引き離して4台による上位グループが形成されました。ガイザーの前ではポジションが目まぐるしく変動しましたが、レースが後半に差しかかるまでは4番手をキープ。11周目に3番手にアップしたガイザーは、ホルヘ・プラード(ガスガス)、シーワーと三つ巴の接戦を繰り広げた後、最終ラップに両者を攻略してトップチェッカーを受けました。フェルナンデスは9位、エバンスは11位。この結果ガイザーは、今シーズン14勝目のレースウイン、そして9度目の総合優勝を収めました。
MX2ではルビーニがレース1で8位チェッカー
MX2クラスのレース1では、ステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)がスタート10番手。エミル・ウェックマン(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)は、16番手からポジションアップを図りました。ルビーニは2周目に8番手に浮上しましたが、以降は前を走るリアム・エバーツ(KTM)との差を縮め切れず、8位でチェッカー。ウェックマンは一時12番手を走ったものの、レース中盤にケビン・ホルグモ(カワサキ)、ロアン・ファンデモースダイク(ハスクバーナ)に追撃され、15位でフィニッシュしました。
レース2では、ルビーニが18番手走行中の激しい腹痛で2周目にリタイア。ウェックマンは11番手でスタートしましたが、出遅れていたシモン・ランゲンフェルダー(ガスガス)、ミッケル・オーホップ(カワサキ)らに抜かれてポジションを下げ、16位でゴールしました。