ガイザーが2戦連続完全優勝 フェルナンデスがポディウム初登壇(3位-4位)
モトクロス世界選手権第6戦が、ラトビアのケグムスで行われました。雨に見舞われた決勝日は、路面がウエットサンドで難しいコンディションになりましたが、ティム・ガイザー(Team HRC)が前戦に続いて今季2度目のパーフェクトウイン(1位-1位)を達成しました。
前戦トレンティーノGPの後、ミッチ・エバンス(Team HRC)はオフの週末を利用して、カステルノ・ド・レビで行われたフランス選手権に出場し、完全優勝(1位-1位)を収めました。負傷完治後の走り込み不足を補うための参戦でしたが、エバンスはこの勝利で自信を深めたようです。一方ガイザーは、Tiga243Land(プライベートコース)にとどまり、練習とトレーニングに専念しました。
土曜日の予選レースでは、ガイザー3位、ルーベン・フェルナンデス・ガルシア(Honda 114 Motorsports)6位、エバンス11位という成績で、まずまずのゲートピックを得ました。ところが、決勝が行われる日曜日は朝から断続的な降雨があり、コースコンディションは水を含んで難易度が上がったサンド路面となりました。
レース1では、ガイザーが1周目3番手、フェルナンデスが4番手と好スタートを切りましたが、エバンスは転倒とピットインにより最後尾からの出直しを強いられました。ガイザーの前を行くのは、ホルヘ・プラド(ガスガス)、ポール・ジョナス(ハスクバーナ)の2人。ジャンプの着地で足が外れたりしながらも、ガイザーは猛追撃を続けました。終盤の11周目にはジョナス、12周目にはプラドを立て続けに抜き、ガイザーがトップに躍り出ました。最終ラップには、反撃に出たプラドがガイザーに追突してクラッシュ。フィニッシュはガイザー、ジョナス、フェルナンデスの順になりました。エバンスはレース中盤17番手までばん回しましたが、転倒により19位でゴールしました。
レース2のスタートでは、フェルナンデスが2番手、ガイザーが3番手で飛び出しました。エバンスは1コーナーでエンジンをストールさせ、21番手と出遅れました。1周目2番手に浮上したガイザーの前には、地元ラトビアのジョナス。ベストラップを更新しながらマージンを詰めたガイザーは、7周目にジョナスを攻略してトップに立ちました。その後はガイザーが独走の末に優勝。フェルナンデスは、3位チェッカー目前でグレン・コルデンホフ(ヤマハ)に並ばれ、0.09秒差の4位となりました。
オーバーオールでは、ガイザーが2戦連続のパーフェクトウイン(1位-1位)、フェルナンデスが自己ベストの総合3位(3位-4位)でポディウムに初登壇、エバンスが総合17位(19位-12位)。ガイザーのポイントリードは、66点に広がっています。
MX2 フレドリクセンが総合7位(8位-8位)に躍進
MX2クラスの予選レースでは、ハコン・フレドリクセン(Honda 114 Motorsports)が17位、ステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)は20位にとどまり、やや不利なゲートピック順となりました。
雨天下の決勝レース1では、ルビーニがスタート25番手、フレドリクセンはゲートに引っかかって28番手と出遅れました。大きなハンディを背負ってしまったフレドリクセンでしたが、1周を消化したコントロールラインを18番手でクリアすると、着々とポジションを上げました。6周目にはトップ10内に食い込み、その後も追撃を続けたフレドリクセンは、7位にコンマ4秒差の8位でフィニッシュしました。ルビーニは、16位でチェッカーを受けました。
レース2では、フレドリクセンが8番手で1周目をクリア。ルビーニは転倒で最後尾に下がり、5周でリタイアとなりました。フレドリクセンは堅実なペースで周回を重ね、中盤には前走者の転倒によって7番手にポジションアップ。レースの折り返し点を過ぎる頃には、アイザック・ギフティング(KTM)に先行を許しましたが、最終的にはミッケル・ハールプ(カワサキ)のラストスパートを振り切り、8位でフィニッシュしました。この結果、フレドリクセンはオーバーオール7位(8位-8位)を得ています。