MXGP ガイザーが5度目の世界チャンピオンに輝く
モトクロス世界選手権第16戦が、フィンランドのヒュビンカーで行われました。115ポイントという圧倒的なリードで今大会に臨んだティム・ガイザー(Team HRC)は、総合6位(6-7)を得てタイトルを獲得。自身5度目となるチャンピオンシップ制覇(MX2=2015、MXGP=2016、2019、2020、2022)を果たしました。
当初フィンランドGPは、新設サーキットのキミリンクで予定されていましたが、シーズン半ばに開催地が当地へ変更されました。ヒュビンカーにおけるグランプリは、2014年以来8年ぶりとなります。ガイザーはMX2時代に出場経験があるものの、ミッチ・エバンス(Team HRC)にとっては初めて訪れる未知のサンドコースです。
決勝レース1では、ガイザーが3番手、エバンスが7番手でスタートしました。ところがエバンスは、タフブロックと衝突して転倒し、1周目26番手という大きなハンディキャップを背負いました。ガイザーは前走者のクラッシュなどもあり、6周目には2番手に躍進しました。しかし、トップのブライアン・ボジャーズ(ハスクバーナ)とは10秒以上の差があり、レースの折り返し点をすぎると、後続からのアタックが激しくなります。その後ガイザーは4台に先行を許した末、6位でチェッカーを受けました。エバンスは14位でゴール。レース1を終えた時点で、ガイザーは660点、ランキング2位のシーワーが548点。その差112ポイントだったため、タイトル確定はレース2に持ち越されました。
レース2のスタートは、ガイザーとエバンスが14~15番手と出遅れました。さらにエバンスは、1周目の転倒により最後尾まで脱落してしまいました。ガイザーは序盤10番手、7周目には8番手、終盤には7番手までポジションを上げました。ラスト2周はレース1勝者のボジャーズを目視しながら、余裕のクルージングモードに切り換えてフィニッシュ。エバンスは20位まで這い上がり、ミニマムポイントを加算しました。チェッカーを受けた瞬間、ガイザーのシリーズポイントは674となり、570ポイントのシーワーを破り、残る2大会を待たずチャンピオンに輝きました。ガイザーは自身にとって、V5となる世界タイトル(MX2×1、MXGP×4)を獲得しました。
MX2 ルビーニがランキング9位を死守
MX2のステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)は、12番手のゲートピックを得て、ほぼ中央付近からスタートしました。レース1では1周目を18番手でクリア。徐々にペースが上がり、パッシングを敢行しながらポジションアップを図りました。終盤は前走者とのマージンが開きましたが、ルビーニは14位でチェッカーを受けました。
レース2では、MX2ポイントリーダーの転倒などハプニングがありましたが、ルビーニは15番手から追い上げを開始しました。10周目には12番手までポジションを上げたものの、終盤になると離されて単独走行となり、12位でゴールしました。MX2ポイントスタンディング9位につけるルビーニは、依然としてシングルポジションをキープしています。