ガイザーが総合優勝を収めポイントリードを広げる
モトクロス世界選手権第7戦が、ラトビアのケグムスで行われました。4週連続で開催されてきたグランプリの重要な1戦で、ティム・ガイザー(Team HRC)が総合優勝(2位-2位)に輝き、表彰台のセンターポジションに登壇しました。
ケグムスのスタートは、1コーナーへの進入がキーポイントとなりますが、レース1のガイザーはイン側から5番目のゲートを選びました。1コーナーを4番手でクリアしたガイザーは、グレン・コルデンホフ(ヤマハ)、ホルヘ・プラド(KTM)を抜き、1周目で2番手ポジションを確保。トップのジェフリー・ハーリングス(KTM)を1~2秒差で追走しました。セクションによってはハーリングスより速いところもありましたが、マージンは徐々に広がり、後半になると10秒強のビハインド。3番手はプラドからアントニオ・カイローリ(KTM)に替わりましたが、上位陣はそれぞれ単独走行となりました。その後のラストスパートによって、差は7.7秒まで縮まりましたが、ガイザーはそのまま2位でフィニッシュしました。
レース2は開始前から降り出した雨によって、レース1とは異なるコースコンディションになりました。ケグムスはサンドの底に硬い土があり「サンディ」と称されますが、この降雨によってトラクションが読みにくく、非常に難しい状況へと変化しました。ガイザーはスタート6番手からカルバン・フランデレン(ヤマハ)を抜き、1周目のコントロールラインを5番手で通過。2周目にはカイローリ、3周目にはロマン・フェーヴル(カワサキ)の転倒があり、ガイザーは3番手に浮上しました。レースリーダーとなったプラドを追うハーリングスとガイザーは、滑りやすい路面を警戒しながら接近戦を展開。レース時間の半分を消化した段階で1.4秒差という状況でした。両者のマージンはその後2~3秒で推移していましたが、ラストでハーリングスが転倒したため、ガイザーは2位でフィニッシュ。着実に走り切ったガイザーが総合優勝(2位-2位)を果たしました。
8月22日に予定されていたフィンランドGPが中止となったため、次戦はトルコのアフィヨンで行われるダブルヘッダー(9月5日・8日)となります。長いインターバルを前にレッドプレートを堅守したガイザーは、13ポイントのリードを得ています。