ガイザーがディープサンドと格闘(7位-4位)、ポイントリーダーの座を守る
モトクロス世界選手権第6戦フランドルGPが、ベルギーのロンメルで開催されました。世界で最も過酷なコースとして知られるロンメルは、レイアウトにディープサンドならではの自由度があり、昨年は90度だった1コーナーが、今年は180度に設定されました。ティム・ガイザー(Team HRC)は計時予選で1秒58秒711を記録。トップで決勝レースに駒を進めました。
レース1のガイザーは、8番手あたりからスタートしました。1周目の競り合いの中で5番手まで上がりましたが、ギャップで跳ねられて転倒を喫し、11番手までポジションを落としました。ロールオフが壊れたこともあって、序盤は一進一退の展開。レース開始から10分が経過した頃から雨が降り出し、ディープサンドの路面はさらに難易度を増していきます。やがて9番手に浮上したガイザーは、ホルヘ・プラド(KTM)に0.9秒差と急接近。デッドヒートを繰り広げるプラドとガイザーは、前を行く2台をかわしながらポジションを上げました。終盤になって周回遅れの出現に苦戦しながらも、1秒強のビハインドをさらに切り詰めましたが、プラド攻略までには至らず、ガイザーは7位でフィニッシュしました。
レース2でもスタート8番手だったガイザーは、1周目の速攻により3番手でコントロールラインをクリアしました。2周目にはロマン・フェーヴル(カワサキ)の転倒によって、リーダーがポール・ジョナス(ガスガス)に替わり、ガイザーは僅差の2番手となりました。2周ほどトップ争いを繰り広げ、ジョナスとガイザーは0.6秒差まで接近。ところが4周目に、ガイザーがギャップで転倒し、4番手まで後退しました。ガイザーのターゲットは、序盤フェーヴル、中盤以降はプラドに替わります。追撃中にワンミスがあり、ガイザーが後続グループに吸収されそうになる時間帯もありましたが、安定したペースが出せるようになると、プラドの背中が見えてきました。一時は10秒以上あった差を削り取り、ラスト2周でガイザーがプラドを抜いて3番手。さらにジョナスにも迫る勢いでしたが、最終ラップの転倒によりプラドに先行を許してしまいました。4位でチェッカーを受けたガイザーですが、ポイントリーダーの座は5点差で死守しています。