ガイザーが2位入賞を果たし、チャンピオン争いにおけるアドバンテージを固める
7月7日(日)、モトクロス世界選手権(MXGP)第12戦がインドネシア・ロンボク島のセラパランサーキットで行われました。ティム・ガイザー(Team HRC)が大会総合2位(2-2)を獲得し、MXGPクラスで2位に34ポイント差をつけてトップに立っています。インドネシア遠征前からガイザーが保持していたリードは変わっておらず、残り8戦となったシリーズ終盤に向けて、大きなアドバンテージになりました。
ガイザーはCRF450Rの性能を活かし、今大会の3レース(予選×1、決勝×2)で3回のホールショットを獲得しました。旧マタラム空港に設けられたセラパランサーキットは、先週とは逆回りにアレンジされていましたが、ガイザーはスタートから完ぺきなポジションを確保しました。
レース1では、30分+2周の大半をリードしたガイザーですが、2番手のライダーに大差をつけることができませんでした。結果として、小さなミスを重ねた後、残り5周でトップの座を明け渡してしまいました。それでもガイザーは、タイトル争いにおける直接のライバルより多くのポイントを獲得したので、2位でも十分なリザルトでした。
レース2でも同じようにホールショットを取りましたが、ガイザーはアドバンテージを長くキープできず、逆にリーダーの背後につけてチャンスをうかがう作戦を採りました。その差は3秒から一時は1秒未満まで縮まり、ベストを尽くしてオーバーテイクを試みましたが、トリッキーな路面で無理に仕かけるよりも、安全に2位でフィニッシュした方がよいとガイザーは判断しました。そのポジションでの得点は、チャンピオン争いで最も近いライバルよりも6ポイント多く、残り8戦に臨むガイザーのリードは再び34ポイントに戻りました。
なお、スポット参戦中の大倉由揮は、大会総合15位(15-15)に入り、MXGPシリーズ26位までランクアップしました。
次戦チェコGPは、アップダウンとハードパック路面で、歴史的なコースとしても知られる、ロケットで開催されます。ガイザーにとっては優勝経験がない会場ですが、今シーズンの彼のパフォーマンスを考えると、その戦績も塗り替えられるはずです。
MX2 ザンキが大会総合12位(9-16)にとどまる
フェルッチョ・ザンキ(Team HRC)は、両方の決勝レースで不運なパターンに見舞われました。1周目のミスにより最後尾から出直し、高温多湿のセラパランサーキットで集団の中を這い上がるため、多くの苦労を強いられました。それでもザンキは、レース1では9位までポジションをばん回し、シングルフィニッシュを果たしました。
残念ながら、レース2ではそれほどいい成績を出せず16位だったため、ザンキの大会総合リザルトは12位にとどまりました。彼が望んでいたような成績ではありませんが、インドネシアでの初レースとしては誇りに思っていいでしょう。スピードは発揮できていたので、小さなミスをなくせば妥当なポイントを獲得できるはずです。