ガイザーが4戦連続となる表彰台をゲット
モトクロス世界選手権第14戦トレンティーノが、イタリアのピエトラムラタで開催されました。今季はレースカレンダーが何度か見直されてきましたが、シリーズ終盤はイタリアでの集中開催となり、この第14戦トレンティーノGP、第15戦ピエトラムラタGP、第16戦ガルダGPは、同一会場でトリプルヘッダー(日曜/水曜/日曜)として行われます。
ティム・ガイザー(Team HRC)にとって、ここは昨年MXGPクラスで3度目のタイトルを獲得した思い出の地ですが、今回はプラクティスの段階から本領を発揮することができず、計時予選では6番手にとどまりました。
レース1でのガイザーは、中央から少しイン寄りのスターティングゲートを選びました。このコースはどこからでもホールショットが取れるので、ガイザーにもチャンスがあったのですが、実際は6番手スタートからのレースとなりました。オープニングラップは前走車の転倒により5番手。2周目にはホルヘ・プラド(KTM)を抜いて、4番手に浮上しました。トップスリーは、ジェレミー・シーワー(ヤマハ)、ジェフリー・ハーリングス(KTM)、ロマン・フェーヴル(カワサキ)。ガイザーは目の前を行くフェーヴルがインを取ればアウトに回り、アウトに行けばインを突くというバトルを繰り広げました。序盤は上位4台が等間隔でしたが、12周目にハーリングスがトップに立つとやや抜け出し、後半はセカンドグループによる三つ巴のデッドヒートが激化。ガイザーはフェーヴルをコンマ5秒差まで追い詰めましたが、オーバーテイクには至らず、4位でフィニッシュしました。
レース2ではグリッドをイン寄りに移したガイザーですが、スタートで集団に飲み込まれ、1コーナーを12~13番手でクリアしました。ガイザーは1周目の混戦をくぐり抜け、6番手でコントロールラインを通過。ここから着々とパッシングを重ね、4周目には3番手までポジションを上げました。トップツーはフェーヴル、グレン・コルデンホフ(ヤマハ)。序盤ガイザーは、毎周ファステストラップを更新する勢いで、コルデンホフとの距離を詰めていきました。レース1の最中はコース上に日影ができて、ギャップやわだちなどが読みにくい部分がありましたが、レース2では上空が雲に覆われたため、路面状況が把握しやすくなりました。ガイザーは、12周目にハーリングスに抜かれて4番手に後退しましたが、終盤16周目にフェーヴルをパスしてポジションを取り戻しました。ラスト3周はコルデンホフとの2番手争いとなり、最終コーナーまであきらめずにスパートしましたが、わずかに届かず3位でゴール。総合3位(4位-3位)に入ったガイザーは、4戦連続でポディウム登壇を果たしています。