連続ポディウムを更新するガイザーがポイントリーダーを猛追
モトクロス世界選手権第15戦ピエトラムラタGPが、イタリアで行われました。同一会場におけるトリプルヘッダーの2戦目、前戦から中2日での開催となります。ピエトラムラタの会場は比較的タイトなテクニカルコースで、抜きどころが少ないためにスタートが重視されます。ティム・ガイザー(Team HRC)は計時予選で終始ホットラップを刻み続けた末、1分38秒867を記録して2番手につけました。
レース1ではスタート2番手につけたガイザーが、1周目からホルヘ・プラド(KTM)を抜いてトップに躍り出ました。1コーナーでは、ポイントリーダーのジェフリー・ハーリングス(KTM)が転倒リタイア。序盤ガイザーは、2秒ほどのリードを蓄えましたが、2番手にロマン・フェーヴル(カワサキ)が浮上すると、やがて接近を許しデッドヒートが始まります。レースの折り返し点に差しかかる頃、フェーヴルのミスによってガイザーのリードは6秒まで拡大しました。しかし後半になって再び追い付かれ、最後の4周はデッドヒートが再燃。17周目にフェーヴルが前に出ると、18周目にガイザーがトップを奪取。セクションごとにオーバーテイキングが繰り返されましたが、最終的にトップのガイザーがラインを外してふくらんだところを突かれ、フェーヴルが優勝。ガイザーは2位でフィニッシュしました。
レース2ではスタート9番手と出遅れたガイザーですが、1周目のクイックパスにより6番手まで浮上しました。3周目にはプラドを抜いて5番手、5周目にはハーリングスをかわし4番手と躍進。残る上位の3台は、アントニオ・カイローリ(KTM)、ジェレミー・シーワー(ヤマハ)、グレン・コルデンホフ(ヤマハ)。その後方につけたガイザーは、当初4秒ほどだったマージンを少しずつ削っていきました。大詰めを迎えた17周目、コルデンホフをパスしたガイザーはシーワーにも迫りましたが、わずかに届かず3位でチェッカー。この結果ガイザーは、総合2位(2位-3位)に入賞し、ポディウムに登壇しました。これでドイツGPから数えて5連続のポディウム獲得になります。
今大会終了時点でのシリーズポイントは、1位ハーリングス=573、2位フェーヴル=572、3位ガイザー=570。トップスリーが3点内にひしめく状況になっています。