ガイザーがフランスGPで今季初の総合優勝を果たしレッドプレート奪還
5月19日(日)、モトクロス世界選手権(MXGP)第7戦フランスGPの決勝がサンジャンダンジェリで行われました。レース2が土砂降りに見舞われるなど、波乱に満ちた展開となった今大会で、Honda CRF450Rを駆るティム・ガイザー(Team HRC)が総合優勝を遂げ、MXGPクラスのポイントリーダーに返り咲きました。ガイザーはこの勝利によって、困難な状況でも発揮する実力を改めて誇示しました。
レース1では、わだちだらけでハードパックないつもの路面状況でしたが、ガイザーはスタート3番手からトップに躍り出た後、十分な差を広げてチェッカーフラッグを受けました。総合ランキング同点首位で決勝日に臨んだガイザーは、このレース1の勝利によって暫定的にレッドプレート争いで優位に立ちます。しかし、首位奪還をより確実なものにするためには、レース2でも同じようなパフォーマンスが求められることを理解していました。
レース2のスタート1時間前、天気予報で伝えられた通り本格的に雨が降り出し、昨日の予選レースと同じように水浸しとなったコースは、マディコンディションに変わってしまいました。ガイザーはスタート時の3番手からポジションに変動はなく、前走者が巻き上げる泥水やベストラインが一本化したことによって、総合優勝を保証できるポジションへ仕かけられないままでした。それどころか、残り時間が少なくなってきたころに下り坂でミスをして転倒してしまいます。再スタートを切ったガイザーは、最終的に6位でフィニッシュ。この段階では総合3位(1-6)だったガイザーですが、先にチェッカーを受けた2人のライダーがイエローフラッグを無視してジャンプを飛んだことでペナルティーを受けたため、レース2の成績を4位に繰り上げられたガイザーが総合優勝(1-4)を手中に収めました。
ガイザーは現在、ホルヘ・プラド(ガスガス)に5点差をつけて総合ランキング首位に立っています。次戦は6月1日(土)と2日(日)に開催されるドイツGP。会場のトイチェンタルは、ガイザーが得意とするコースの一つですが、そこではポイントリーダーの証しであるレッドプレートを装着したCRF450Rの雄姿が見られるでしょう。
MX2 ザンキがドライ&ウエットで安定感を発揮
困難を極めたフランスGPのMX2クラスに出場したフェルッチョ・ザンキ(Team HRC)は、変化に富むコースコンディションですばらしい走りをみせ、総合7位(7-8)に入りました。ザンキはドライとウエットコンディションの両方で、すばやいレースさばきにより1周目からトップ10内に入り、その後は堅実なラップタイムを刻むなど、ルーキーらしからぬスムーズな走りを披露しました。
わずか自身4戦目のグランプリにして、すでにトップ10の常連となっているザンキは、今後さらに上のポジションを目指すことになるでしょう。次戦はドイツのトイチェンタルですが、ザンキはヨーロッパ選手権EMX250のレース2で勝利した経験があるので、2週間後のドイツGPに対しても自信を持って準備しているはずです。
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