モトクロス世界選手権(MXGP)2024シーズン開幕戦、土曜最初のフリープラクティスでは、フェルナンデスが2番手、ガイザーが4番手のタイムを記録し、好調な滑り出しをみせました。その後のタイムドプラクティスでは、ガイザーが3番手に、フェルナンデスが4番手にそれぞれ入り、午後に行われる予選レースのゲートピックを獲得しました。昨年同様、予選レースにはシリーズポイント(1位=10…10位=1)が付与されますが、GP(大会)ごとの総合順位にはカウントされません。
両ライダーは、プレシーズンのレースで絶好調だった新型のHonda CRF450Rを駆って、予選レースに出走しました。ゼッケン243のガイザーは、その開幕前からの勢いを踏襲した爆発的なスタートを決め、第1コーナーでトップに躍り出ました。その後は決して振り返ることなく、順調にリードを築き上げたガイザーは、トップで今シーズン初めてのチェッカーを受けました。2023年の最終戦優勝の勢いを維持して、MXGP世界タイトルを4回獲得してきた好調ぶりが復活したのは、とても喜ばしいことです。
また第1コーナー時点ではガイザーの背後にフェルナンデスがつけていましたが、ほかのライダーとの接触によりコースアウトし、レースに復帰せず医務室へ向かいました。検査と診断を受けたフェルナンデスは、明日の体調を見た上で決勝レースに出走できるか判断する予定です。当地で大人気のフェルナンデスにとって、昨年この大会で成し遂げた優勝を再現しようという意気込みがくじかれたかたちです。しかし、彼のモチベーションは非常に高いので、むしろダメージをコントロールする練習として利用し、スタートラインに並ぶためにあらゆる手を尽くすでしょう。
明日は午前中にコース状況の確認を兼ねたウォームアップ走行があり、13時15分からレース1、16時10分からレース2が行われます。今大会の総合成績は、2レースのポイント(1位=25…20位=1)合計によって決定されます。さらに決勝の総合得点に予選のポイントが加算され、シリーズポイントリーダーとなったライダーには、レッドプレートが授与されます。
MX2 ルーキーのザンキが追い上げの末にポイント獲得
フェルッチョ・ザンキ(Team HRC)が、MX2グランプリ参戦を開始し、18番手から追い上げて10位でチェッカーフラッグを受けました。若きイタリア人のライダーが、次から次へとパッシングを繰り出す姿はすばらしいもので、彼自身にとっても明日の決勝2レースへの自信となるはずです。
ゼッケン73のザンキは、フリープラクティスでは13番手でしたが、タイムドプラクティスでは6番手まで躍進しました。残念ながら予選レースでは、そのゲートピックを活かせなかったものの、1ポイント獲得できたことは堅実なスタートであり、明日の決勝レースで頼れるものになることは確かです。