ガイザーがラトビアGPで大会総合2位となり、レッドプレートを奪還
6月9日(日)、モトクロス世界選手権(MXGP)第9戦ラトビアGPの決勝がケグムス・サーキットで行われました。
ティム・ガイザー(Team HRC)は3レース(予選×1・決勝×2)で、MXGPクラス1-2-2と上位でフィニッシュし、大会総合2位の表彰台に登壇。さらに、この週末のポイント加算により、ガイザーはシリーズポイントリーダーの証しであるレッドプレートを奪回しました。大会総合成績にカウントされる決勝の2レースは、全く異なるコンディションになりましたが、ガイザーはウエットもドライも関係なく、どんな天候であっても強力な優勝候補となることを誇示しました。
前日の予選レースでは、トップフィニッシュによりゲートピック1位を獲得したガイザーでしたが、決勝は同じようなホールショットが取れなかったものの、それでも5番手以内で第1コーナーをクリアすることができました。どちらのレースでも2人の強敵に先行されましたが、ガイザーは早い段階でそのうちの1人を抜いて2番手に浮上しました。
ウエットコンディションとなったレース1は、全体的に湿ったサンドに水たまりが点在する難しい状況でしたが、ガイザーは先行するレースリーダーを視界に捉えつつ、後続のライダーを引き離すスキルをみせました。先行車が巻き上げる濡れた砂が問題となり、最終的には2位に甘んじたガイザーですが、それでも十分なポイントを獲得し、総合優勝の可能性を残していました。
レース2も再び2番手につけたガイザーは、レース1のウイナーよりもかなり前を走ることができたものの、ここで勝たないと大会総合優勝(2-1)ができないことを理解していました。ガイザーはリーダーの背後から強くプレッシャーをかけ続けましたが、レース2では乾いた走行ラインが1本に限られたため、攻略できませんでした。フィニッシュライン上では、ウイナーからわずか1秒差の2位となり、大会総合では2位表彰台を獲得しました。今大会終了時点で、ガイザーは4点リードで総合ランキング首位に立っており、レッドプレートをつけて北イタリアの名門コース、マッジョーラで開催される第10戦に臨みます。
MX2 ザンキがトップ10に迫るスピードを発揮
MX2クラスのフェルッチョ・ザンキ(Team HRC)にとっては、獲得ポイント的に厳しい一日となりました。両レースともあと少しというところでトップ10入りを逃しましたが、中団の混戦から這い上がる際のライディング自体は別格でした。レース1では好スタートを切って7番手につけたザンキでしたが、早い段階でスリップダウンしてしまい、17番手まで後退。まだ時間があったことが幸いし、印象的な走りを披露しながら10番手まで追い上げましたが、最終ラップで9番手のライダーに挑んだ際に事故に巻き込まれ、最終的に15位にとどまりました。
レース2での巻き返しに燃えたザンキでしたが、残念ながら1周目の混乱に巻き込まれ、ほぼ最後尾からの再スタートを強いられました。集団の中を駆け上がり、11番手までポジションをばん回するスピードを披露したザンキですが、トップ10になる前に時間切れとなりました。リザルトは大会総合13位(15-11)でしたが、数字が示す印象を上回るすばらしいライディングでした。ザンキはこのMX2クラスで最速のライダーの1人という自信を胸に、地元のイタリアGPに赴きます。
HRC公式Instagramで最新情報をチェック!
https://www.instagram.com/hondaracingcorporation/