ガイザーが表彰台にカムバック、チャンピオンシップに王手 エバンスはベストリザルト4位をゲット
モトクロス世界選手権第15戦が、スウェーデンのウッデバラで行われました。残り4戦となったシリーズ終盤の重要な北欧ラウンドにおいて、ティム・ガイザー(Team HRC)は総合2位(4-2)を得てポディウムに復帰。ミッチ・エバンス(Team HRC)は、今季自己ベストフィニッシュを含む総合6位(10-4)を獲得しました。
Team HRCは土曜から絶好調で、予選レースではエバンスが1位、ガイザーが2位となりワンツーを独占しました。これは決勝のゲートピックにおける優位を意味するもので、実際レース1では1コーナーに対してイン側からエバンス、その隣にガイザーが並びました。
レース1のスタートは、エバンスとガイザーが5~6番手で飛び出しました。しかし1周目の混戦の中でエバンスが転倒し、ほぼ最後尾までポジションを下げてしまいました。ガイザーは4番手に定着。エバンスは周回毎に27番手、20番手、17番手とポジションをばん回しました。マキシム・ルノー(ヤマハ)、ジェレミー・シーワー(ヤマハ)、グレン・コルデンホフ(ヤマハ)、そしてガイザーからなるトップグループは、前後4秒弱の密度を保っていましたが、やがて1~2番手と3~4番手に分裂。抜きどころがないレイアウトにより、ポジションに変動がないまま、ガイザーは4位でフィニッシュしました。エバンスはハイペースで追い上げた末、10位でチェッカーを受けました。
レース2では、ガイザーが2番手、エバンスが4番手で1周目をクリア。シーワー、ガイザー、ロマン・フェーブル(カワサキ)、そしてエバンスと連なる上位陣は、徐々に縦に広がりました。意欲的に攻めるエバンスは、7周目にベストラップとなる1分50秒808を記録。フェーブルに接近しましたが、その後は一進一退の状況が続きました。一方ガイザーはトップのシーワーを追走しましたが、オーバーテイキングには至らず2位でフィニッシュ。エバンスは今季ベストリザルトとなる4位をゲットしました。
総合成績は、ガイザー2位、エバンス6位、ルーベン・フェルナンデス(Honda 114 Motorsports)は、16位(17-13)にとどまりました。ランキング首位のガイザーは、今大会終了時でポイントリードを115差としました。次戦フィンランドGPで35ポイントを加算すれば、ラスト2戦(4レース)を待たずにガイザーのタイトルが確定します。
ルビーニがシングルフィニッシュ
MX2のステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)は、タイムドプラクティス6番手を経て予選レースに進みましたが、4番手走行中に転倒リタイア。ゲートピック最後尾から決勝のスタートを迎えました。
レース1では、1周目を13番手だったルビーニですが、徐々にポジションを上げて10番手まで浮上。前方で発生したマシントラブルなどもあり、さらにワンポジションアップしました。8番手のリアム・エバーツ(KTM)とは15秒以上の差があり、追い上げもここまで。ルビーニは9位でゴールしました。
レース2では、スタート20番手と出遅れたルビーニ。序盤は次々とパッシングを敢行し、レースの折り返し点を過ぎる頃には、13番手までばん回しました。ルビーニは終盤になっても追撃の手を緩めず、16周目には12位を確保。この結果、総合11位(9-12)に入りました。