MXGP ポイントリーダーのガイザーが灼熱のスペインラウンドで善戦
モトクロス世界選手権第9戦が、スペインの首都マドリッド郊外にあるアロヨモリノスで行われました。GPを招致して3年目となる会場は、複合商業施設「イントゥ・シャナドゥ・マドリッド」に隣接しており、利便性の高さから発展が見込まれています。炎天下での大会となりましたが、パドックには多くのファンが訪れ、CR-CRF50周年記念カラーのレースマシンに羨望の眼差しを注いでいました。
土曜はポイントリーダーのティム・ガイザー(Team HRC)がタイムプラクティス2番手、ルーベン・フェルナンデス(Honda 114 Motorsports)が4番手と順当な滑り出しでしたが、予選レースではクラッシュによって形勢が一変しました。トップグループの競り合いの中で、ガイザーがジャンプでコースアウトして転倒。2周目にして20番手からの追い上げを強いられたのです。ガイザーは11番手でフィニッシュ。Honda勢のトップは、ミッチ・エバンス(Team HRC)の6番手。地元スペイン期待のフェルナンデスは、7番手で決勝のゲートピックを得ました。
決勝レース1では、不利なグリッドから巧みなスタートを切ったガイザーが、1周目を3番手でクリア。フェルナンデスは7番手、エバンスは11番手からトップ10に食い込むスピードを見せました。ガイザーは4周目にホルヘ・プラード(ガスガス)を抜いて、トップのマキシム・ルノー(ヤマハ)を追走。一時は0.4秒差まで迫ったガイザーでしたが、オーバーテイクの機会をつかめずに2位でチェッカーを受けました。フェルナンデスは6位、エバンスは後半になってペースが乱れ12位でフィニッシュしました。
レース2のスタートでは、ガイザーが7番手、フェルナンデスが8番手、エバンスが10番手でした。コースのドライ化が進み、所により砂塵が舞い上がる状況の中で、6周目にトップのプラードが転倒し、ガイザーが1ポジションアップ。その後もプッシュを続けましたが、終盤になるとガイザーは安全モードに切り換え、6位でゴールしました。フェルナンデス7位、エバンス8位。ガイザーは1ポイント差で3位のポディウムを逃しましたが、総合4位でポイントロスを最小限に食い止めました。
MX2 ルビーニがレース1で3位をゲット
今大会では、体調不良により出場を見合わせたハコン・フレドリクセン(Honda 114 Motorsports)に代わり、ステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)が、単独で気を吐くことになりました。
レース1のスタートは中団の15番手辺りだったルビーニですが、1周目を終わって8番手。3周目には4番手まで躍進しました。前を行くのはトム・ビアル(KTM)、ケビン・ホルグモ(カワサキ)、リック・エルシンハ(ヤマハ)。7周目にエルシンハを抜いたルビーニは、ホルグモの転倒もあって2番手に浮上。リーダーのビアルからは16秒のビハインドでしたが、ルビーニは自己ベストを更新する勢いでした。後半にシモン・ランゲンフェルダー(ガスガス)に先行を許しましたが、ルビーニは3位フィニッシュを果たしました。
レース2でのルビーニは、中央付近からのスタートで後方集団に飲み込まれてしまいました。それでも1周目を15番手でクリアしたルビーニは、レース中頃には8番手まで追い上げました。終盤になるとペースが衰えたルビーニですが、シングルフィニッシュは守って9位でチェッカー。総合5位(3位-9位)を獲得しました。