MXGP Race 2
MXGP 2022
Round 10

MXGP 首位ガイザーがポイントリードを拡大

fr Ernee

モトクロス世界選手権第10戦フランスGPが、エルネーで開催されました。7月3日に予定されていたジャカルタGPがキャンセルされたため、今大会は全19戦シリーズのちょうど折り返し点となりました。長いアップダウンを有するこの会場は、モトクロス・オブ・ネイションズが行われるほどの名門コースですが、今大会に限っては不安定な天候に翻弄されてしまいました。

MXGP 首位ガイザーがポイントリードを拡大

土曜日のタイムドプラクティスまでは順調で、ティム・ガイザー(Team HRC)がマークした1分47秒247は、2位のライダーに約1.7秒差という凄まじいトップタイムでした。ミッチ・エバンス(Team HRC)1分50秒135、ルーベン・フェルナンデス(Honda 114 Motorsports)1分51秒017との比較でも、ガイザーのスピードが際立っていました。ところが予選レースの直前に豪雨に襲われ、コース状況がマディへと急変してしまったため、ガイザー、エバンス、フェルナンデスを含む9人のライダーが出走を見合わせることになりました。ライダーは主催者にコース修復を求めたのですが、要求が通らなかったことで安全面を考慮してDNSとなりました。決勝のゲートピックは予選レースに出走したライダーの後に回されるので、不利になることは承知した上での判断でした。

日曜は天候が回復しましたが、決勝レース1のグリッド選択順は、ガイザーが23番目、エバンスが30番目、フェルナンデスは31番目。果たして1コーナーでは多重クラッシュが発生し、ガイザーとエバンスが巻き込まれました。1周目ガイザーは15番手、エバンスは27番手。このハンディキャップを跳ね返して追い上げたガイザーは、7周目にフェルナンデスをパスして7番手に浮上。さらに5番手まで躍進したガイザーでしたが、終盤に喫したスリップダウンによりポジションを落とし、最終的に5位に戻ったところでチェッカーとなりました。エバンスは最後尾からの追い上げ中に周遅れとなりましたが、ホルヘ・プラド(ガスガス)とジェレミー・シーワー(ヤマハ)によるトップ争いに食らい付き、同じペースで周回しました。結果はポイント圏外の22位。フェルナンデスは7位。Honda最上位は、ヘンリー・ジャコビ(JM Honda Racing)の4位でした。

レース2のスタートは、フェルナンデス9番手、ガイザー15番手、エバンス18番手。このポジションから追い上げが始まりました。中盤8周目には、フェルナンスをパスしたガイザーが4番手までアップ。終盤はトップからガイザーまでが5秒という接戦になりましたが、3位争いの最中にガイザーが転倒を喫した結果、4位に落ち着きました。フェルナンデスは5位、エバンスは10位でゴール。総合結果では4位となりポディウムを逃したガイザーですが、シリーズランキングでは2位に対するリードを7ポイント上乗せし、73点差としています。

MX2 ルビーニがシングルフィニッシュ5位入賞

土曜に行われた予選レースでは、ステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)が5位、ハコン・フレドリクセン(Honda 114 Motorsports)が7位となり、決勝に駒を進めました。

レース1では、スタート10番手から追い上げたルビーニが健闘。中盤にリアム・エバーツ(KTM)を抜いて、最終的に5位でゴール。前戦に続きシングルリザルトを残しました。フレドリクセンは17番手から13番手までばん回したところで、6周目にリタイア。

レース2では、スタート5番手からエバーツを追いかけていたルビーニが、4周目の転倒でリタイア。フレドリクセンは、12番手走行中の6周目に転倒リタイアしました。Hondaライダーの完走者は、12位のペトル・ポラック(JM Honda Racing)のみでした。


Tim Gajser
Tim Gajser 243
Team HRC
両レースとも終盤に転倒してしまったことが心残りですが、全体的には土曜に難しい決断をしたためスタートがアウト側になった割にはよい週末でした。シリーズポイントは73点リードに戻り、自分のスピードもサルデーニャGP以前のレベルになった感じでした。スターティングゲートの不利によって、オーバーオールで好成績を残すチャンスを台無しにしてしまったことは理解しています。それに1コーナーでのクラッシュによって多くの困難を背負いましたが、なんとか這い上がって何台もパスできたのは気分がいいことでした。次のドイツGPは大好きなコースなので、そこでポディウムに復帰するのが楽しみです

Mitch Evans
Mitch Evans 43
Team HRC
またしてもですが、今回のリザルトには自分のスピードが反映されていません。レース1では1コーナーの転倒に巻き込まれてしまい、再スタートできたときには最後尾でした。レース中盤でブルーフラッグが振られたので、リーダー2人を先に行かせました。それ以来、彼らのすぐ後ろで、トップのラップタイムに合わせて追走したのですが、そうしている間は本当に快適に感じました。残念ながらポイント獲得はなりませんでしたが、トップを争うレベルで走れたので、自信を与えてくれました。レース2では、1周目に再び転倒に巻き込まれ、16番手からポジションを上げなければなりませんでした。チェッカーを受けたときトップ10に入っていたので、なかなかのカムバックでしたが、それでも総合ではもっとポイントを多く取らないといけません



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