MXGP 首位ガイザーがポイントリードを拡大
モトクロス世界選手権第10戦フランスGPが、エルネーで開催されました。7月3日に予定されていたジャカルタGPがキャンセルされたため、今大会は全19戦シリーズのちょうど折り返し点となりました。長いアップダウンを有するこの会場は、モトクロス・オブ・ネイションズが行われるほどの名門コースですが、今大会に限っては不安定な天候に翻弄されてしまいました。
土曜日のタイムドプラクティスまでは順調で、ティム・ガイザー(Team HRC)がマークした1分47秒247は、2位のライダーに約1.7秒差という凄まじいトップタイムでした。ミッチ・エバンス(Team HRC)1分50秒135、ルーベン・フェルナンデス(Honda 114 Motorsports)1分51秒017との比較でも、ガイザーのスピードが際立っていました。ところが予選レースの直前に豪雨に襲われ、コース状況がマディへと急変してしまったため、ガイザー、エバンス、フェルナンデスを含む9人のライダーが出走を見合わせることになりました。ライダーは主催者にコース修復を求めたのですが、要求が通らなかったことで安全面を考慮してDNSとなりました。決勝のゲートピックは予選レースに出走したライダーの後に回されるので、不利になることは承知した上での判断でした。
日曜は天候が回復しましたが、決勝レース1のグリッド選択順は、ガイザーが23番目、エバンスが30番目、フェルナンデスは31番目。果たして1コーナーでは多重クラッシュが発生し、ガイザーとエバンスが巻き込まれました。1周目ガイザーは15番手、エバンスは27番手。このハンディキャップを跳ね返して追い上げたガイザーは、7周目にフェルナンデスをパスして7番手に浮上。さらに5番手まで躍進したガイザーでしたが、終盤に喫したスリップダウンによりポジションを落とし、最終的に5位に戻ったところでチェッカーとなりました。エバンスは最後尾からの追い上げ中に周遅れとなりましたが、ホルヘ・プラド(ガスガス)とジェレミー・シーワー(ヤマハ)によるトップ争いに食らい付き、同じペースで周回しました。結果はポイント圏外の22位。フェルナンデスは7位。Honda最上位は、ヘンリー・ジャコビ(JM Honda Racing)の4位でした。
レース2のスタートは、フェルナンデス9番手、ガイザー15番手、エバンス18番手。このポジションから追い上げが始まりました。中盤8周目には、フェルナンスをパスしたガイザーが4番手までアップ。終盤はトップからガイザーまでが5秒という接戦になりましたが、3位争いの最中にガイザーが転倒を喫した結果、4位に落ち着きました。フェルナンデスは5位、エバンスは10位でゴール。総合結果では4位となりポディウムを逃したガイザーですが、シリーズランキングでは2位に対するリードを7ポイント上乗せし、73点差としています。
MX2 ルビーニがシングルフィニッシュ5位入賞
土曜に行われた予選レースでは、ステファン・ルビーニ(Team Ship to Cycle Honda SR Motoblouz)が5位、ハコン・フレドリクセン(Honda 114 Motorsports)が7位となり、決勝に駒を進めました。
レース1では、スタート10番手から追い上げたルビーニが健闘。中盤にリアム・エバーツ(KTM)を抜いて、最終的に5位でゴール。前戦に続きシングルリザルトを残しました。フレドリクセンは17番手から13番手までばん回したところで、6周目にリタイア。
レース2では、スタート5番手からエバーツを追いかけていたルビーニが、4周目の転倒でリタイア。フレドリクセンは、12番手走行中の6周目に転倒リタイアしました。Hondaライダーの完走者は、12位のペトル・ポラック(JM Honda Racing)のみでした。