総合優勝を果たしたガイザーがランキング首位を奪回
モトクロス世界選手権第11戦が、ドイツのトイチェンタルで行われました。ティム・ガイザー(Team HRC)は、2年ぶりに開催されたドイツGPにおいて総合優勝(3位-1位)を飾り、ポイントリーダーの座に返り咲きました。
ガイザーは鎖骨骨折を癒やすため、モトクロス・オブ・ネイションズ(国別対抗団体戦/9月26日)への出場を見合わせ、この期間を休養と軽めの練習に費やしてきました。ポイントリーダーのジェフリー・ハーリングス(KTM)に対し、1点ビハインドで臨んだ今大会は正念場となるラウンド。スタートの成否がカギを握るトイチェンタルで、ガイザーは計時予選2番手に入り、有利なゲートピックを得ました。
レース1のガイザーは、イン側2番目のゲートからスタートしました。1コーナーでは7番手でしたが、1周目のコントロールラインを5番手で通過。6周目にはアントニオ・カイローリ(KTM)がコースアウトする間に4番手に浮上しました。レース中盤になると、セーフティリードを得たホルヘ・プラド(KTM)の後方で、ハーリングス、ロマン・フェーヴル(カワサキ)、ガイザーによる三つ巴の2位争いが激化。ハードパックを得意とするガイザーは、わだちが多いセクションでは平らな路面を選んでマージンを詰めました。12周目にはフェーヴルを抜き、ハーリングスにも迫ったガイザーですが、終盤のスパートも逆転に至らず3位でフィニッシュしました。
レース2も同じグリッドがらスタートしたガイザーは、登りで3台を一気にオーバーテイク。CRF450RWの加速力を生かし、早々と2番手に浮上しました。砂塵が舞うコンディションの中、トップのフェーヴルとは1秒を切る僅差の争い。過熱するバトルが延々と続き、3番手以下を大きく引き離しました。残り10分を切った12周目、ガイザーが満を持してフェーヴルを攻略。その後は独走でトップチェッカーを受けました。この結果、総合優勝(3位-1位)に輝いたガイザーは、ハーリングス(2位-3位)に代わってランキング首位に返り咲き、レッドプレートを取り戻しました。
※MX2:レース2のT.ヴィアーレ(KTM)はトップでゴール後、黄旗無視による2ポジションダウンペナルティーを受け3位