今季4勝目を挙げたガイザーが2位表彰台(3位-1位)をゲット
モトクロス世界選手権第4戦ポルトガルGPが、アゲダで開催されました。ポイントリーダーのティム・ガイザー(Team HRC)は、総合2位(3位-1位)でポディウムに登壇し、レッドナンバープレートを守りました。
今回の会場アゲダは、ガイザーが得意とするコースの一つで、最後にグランプリが開催された2019年には、パーフェクトウイン(1位-1位)を獲得しています。この勝利をきっかけに記録した7連勝は、ガイザーに2度目のMXGPタイトルをもたらすブースターになりました。ミッチェル・エバンス(Team HRC)もアゲダとの相性が良好で、3年前にはMX2クラスで総合3位(4位-3位)となり、ポディウムに立った思い出があります。
土曜日に行われた予選レースでは、ホールショットを取ったガイザーと、タイムドプラクティストップのルーベン・フェルナンデス・ガルシア(Honda 114 Motorsports)が、1周目に絡んで両者転倒。ガイザーは最後尾付近から7位まで追い上げましたが、フェルナンデスは2度目の転倒によってリタイアを喫しました。エバンスは15位で予選レースを終えました。
レース1では、イン寄り7番目のゲートからスタートしたガイザーが、1周目を6番手でクリアしました。この状況からでもクイックなポジションアップを敢行できるのがガイザーの身上ですが、今回はポール・ジョナス(ハスクバーナ)の攻略に時間がかかり、5番手に浮上するまでに7周を費やしました。レース後半に入ってもパッシングを続けたガイザーは、14周目に3番手まで躍進。この時点でトップ2台からは7秒ほどのビハインドでしたが、ガイザーはラスト2周で自己ベストラップを更新するスパートを見せました。ホルヘ・プラド(ガスガス)、そしてブライアン・ボジャーズ(ハスクバーナ)に1.5秒差と迫ったガイザーでしたが、わずかに及ばず3位でフィニッシュしました。
エバンスは1コーナーの混乱に巻き込まれ、1周目23番手からの追い上げとなりましたが、15位までポジションを上げてチェッカーを受けました。フェルナンデスはスタート10番手から果敢に攻め、6位でゴールしました。
レース2では、好スタートを切ったガイザーが、1周目2番手につけ、先頭のプラドを追いかけました。フェルナンデスは8番手。エバンスは17番手を走行中に他車と接触し、22番手まで後退してしまいました。プラドとガイザーのトップ争いは次第に白熱し、7周目にはオーバーテイキングに成功。リーダーとなったガイザーは、プラドを突き放しレースを掌握しました。終盤には9秒差の独走に持ち込み、最後は余裕のペースでトップチェッカー。今季4個目のレースウインを収めたガイザーは、総合2位(3位-1位)となりポイントリードを21点に広げています。
エバンスは後方から10人を抜き、マキシム・ルノー(ヤマハ)にも迫りましたが、僅差の12位でゴール。フェルナンデスは9位に入り、シングルフィニッシュを量産しています。
MX2 ルビーニがレース1で6位、フレドリクセンはレース2で10位フィニッシュ
MX2クラスの予選レースでは、ステファン・ルビーニ(TEAM SHIP TO CYCLE HONDA SR MOTOBLOUZ)が7位、ハコン・フレドリクセン(Honda 114 Motorsports)が11位に入り、決勝に駒を進めました。
レース1では、1周目から上位ライダーのクラッシュがありましたが、ルビーニは6番手、フレドリクセンは12番手でコントロールラインを通過しました。ルビーニはその後、5番手を走行していましたが、カイ・デ・ウォルフ(ハスクバーナ)にパスされて6位フィニッシュ。フレドリクセンは、7周目の転倒でリタイアしました。
レース2では、フレドリクセンがスタート11番手でしたが、ルビーニは1周目のミスで19番手まで後退しました。レース前半のフレドリクセンは、8周目10番手に浮上しましたが、単独走行の時間が長く続きました。レースの折り返し点を過ぎる頃には、ルビーニが13番手まで到達。終盤になると、間隔が離れた展開の中でポジション変動があまりなくなり、フレドリクセンが10位、ルビーニは13位でチェッカーを受けました。