マルク・マルケス、トレーニングを強化。チームと密に連絡
マルク・マルケスの回復は順調に進み、トレーニングルーチンを強化。未来を描き始め、チームとの連絡を密に取っています。
手術から10週間が経ったマルク・マルケス(Repsol Honda Team)は、順調に回復が進んでいます。数週間の休息と軽く理学療法を受けたマルケスは、トレーニングルーチンを強化しました。ジムに頻繁に通い、ここまでは基礎体力を維持するプログラムから、右腕の力をつけるルーチンを始めました。チームドクター、理学療法士、アドバイザーと常に連絡を取り合い、新プログラムのモニタリングとマネジメントを入念に進めています。
現在のトレーニングはランニング、水泳、器具を使ったレジスタンストレーニングにフォーカス。毎週、ウエイトと抵抗が徐々に足され、体の負担を抑えながら力をつけています。
「徐々に体調がよくなり、骨もいい具合に回復していることが一番のグッドニュースです。まだリハビリモードで、有酸素運動に力を入れています。8月末には検査があり、結果によってはそこからリハビリのステップアップ、筋肉をつけるためにプログラムを強化できると思います。日によってはよかったり悪かったりですが、それも人生。自分としては前向きですが、検査ができるまではこの先のタイミングについては、プッシュしすぎる時期ではないので、何も言えません。今のこの気持ちにやっとなれた、といったところです」とマルケス。
「苦しい道のりで、2日や2カ月で乗り越えられるものではなく、2年がかりの苦しみです。前シーズンはこの状態で何回かレースで勝てましたが、正直苦しみました。ヘレスで、何かを変えなきゃいけないと感じました。難しい決断で、今はメンタル的に苦しい状態です。メンタル面は、レースをしていないから苦しいのではなく、右腕の状態を信じきっていないからです。もう、右腕の手術はできません。今回の手術は成功したと信じていますが、脳裏のどこかに常に不安はあります」
マルケスは、自分の回復にのみ集中しているのではなく、RC213Vの開発にエネルギーを燃やし続けています。テスティングと、マルケスの代わりのライダーとしての役割も果たすステファン・ブラドルとは、マルケスは常に連絡を取り合い、現在のマシンの状況と開発を熟知しています。
「Hondaにとって、重要な時期です。今は、チームと常に連絡を取り合い、2022マシンの状況、全体の状況と、チームの方向性を確認していますので、今後オーストリアに向かい、チームのみんなと、日本のHRCスタッフと会い、未来に向けて話し合いをします。みんなで力を出し合い、みんなでレースに勝ち、また負け、そして、またチームとしての団結を固めます。自分のライディングスタイルを分かってくれているブラドル、サンティともよく連絡を取り合って、テスティングについて情報を共有しています。ムジェロでは、自宅に戻るけど連絡を取り合いたいことを伝えました。前回の手術のあとは、密に連絡を取り合わなかったため、今はもっと状況を理解して、フレッシュな気持ちで戻りたい気持ちです」
マルケスは、次戦オーストリアでは現地入り、Repsol Honda Teamのメンバーと再度つながりを強化し、未来を構築する予定です。