Repsol Honda Teamは、第10戦オーストリアGPの舞台となるレッドブル・リンクへ
前戦イギリスGPを終えたMotoGPは、1週間のインターバルを経て、第10戦オーストリアGPを迎えます。
Repsol Honda Teamのマルク・マルケスとジョアン・ミルは、新たな気持ちで、オーストリアGPの舞台となるレッドブル・リンクに到着しました。過去、レッドブル・リンクは、天候の急激な変化による赤旗中断や、最終ラップ最終コーナーのし烈なバトルなど、ドラマチックな戦いが多く繰り広げられて来ました。2023年大会も、同様の展開になることが予想されます。
レッドブル・リンクは一周4.318kmで、シーズンを通してもっとも短いコースのひとつです。コースの特徴は、勝敗に大きく影響するハードブレーキングポイントが多く、これまで多くのドラマが生まれてきました。
マルク・マルケスは、レッドブル・リンクでは、2017年から19年まで3年連続で2位表彰台を獲得しています。これまで8度世界チャンピオンに輝いているマルケスのこれからの目標は、今後もHRCと協力を続け、シーズンを追うごとに向上していくことです。前戦イギリスGPを終えてスペインに戻ったマルケスは、チームとともに体調の改善に取り組み、着実にステップアップを果たしました。
チームメートのジョアン・ミルは、これまでレッドブル・リンクでは、自身のキャリアにとって重要なマイルストーンを達成しています。16年の大会ではMoto3クラスで初優勝を達成。MotoGPクラスでは20年の大会で2位を獲得し、最高峰クラスで初表彰台を獲得しました。ミルは、こうした過去の経験とコースに対する知識を活かし、今季続いた不安定なリザルトに終止符を打つ意気込みです。ミルにとって今大会は、レースウイークを通じ転倒せず、一周でも多くの周回数をこなすことが目標となります。
サーキット情報
「レッドブル・リンク」は、オーストリア・シュタイアーマルク州のシュピールベルクにあります。このサーキットは1969年に建設されました。当時はエステルライヒリンクという名称でしたが、96年にコースレイアウトが変更され名称もA1リンクに変わりました。その後、2011年には、レッドブル・リンクと再び名称が変わり、オーストリアのモータースポーツの中心地となりました。
自然の地形を利用したサーキットは、美しい景観の中にあります。サーキット中央には、オーストリアの鉄鋼技術グループとして知られるフェストアルピーネ社が製作した高さ18メートルのランドマーク「シュピールベルクの雄牛と翼」は、見事なコントラストを演出しています。
コースは、全長 4.318km、コーナーは10、高低差65メートル。 2016年には、1997年以来となるオーストリアGPが復活、夏の初めに行われたプライベートテストの後、レッドブル・リンクのレイアウトにさらなる調整が加えられました。当時FIMセーフティオフィサーを務めていたフランコ・ウンチーニ氏はセーフティコミッションのライダー数名とレイアウトについて話し合い、コーナー出口の速度を下げ、安全性を高めるため、サーキットのターン10の幅を13メートルから10メートルに縮小することで合意しました。